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ツカザキ病院眼科 疾患説明シリーズ Part14 ドライアイについて ツカザキ病院眼科 疾患説明シリーズ Part14 ドライアイについて

治療について

  • 田淵
    ドライアイ外来に通っておられる患者さんの通院の頻度というのはどれぐらいなんでしょうか。
    丸岡
    治療中は1ヶ月に一度くらいのペースで診察しています。
    落ち着いてくれば、特に夏の湿度の多い時期は診察頻度はあけていけると思います。
    ドライアイの重症の方は、目を開けられないくらいの状態になるので、生活の支障も出やすいため、落ち着くまではつめて治療を加えていき生活が楽に出来るレベルに早くもっていってあげたいと思っています。
  • 田淵
    また、ドライアイ診療と同様に日本の眼科学会が世界に発信している疾患で、
    マイボーム腺機能不全(MGD)という病気がありますね。この疾患について説明していただけますか。
    丸岡
    これの定義ですが、さまざまな原因によってマイボーム腺の機能が異常をきたした状態であり、慢性の眼不快感を伴うとされています。涙では、一番上層にある油層の形成にマイボーム腺は重要な役割を担っています。
    この油層があることで涙は蒸発しにくく安定するのです。それがMGDになると油層がうまく作れず、涙が不安定になります。
  • [マイボーム腺梗塞の所見] [マイボーム腺梗塞の所見]

    A では白矢印の先にPouting と呼ばれるマイボーム腺開口部における分泌物の異常貯留を認める。Bのオレンジ色の円でマークされた部分の白い点状物の散在は、マイボーム腺開口部に油が固形化している状態を示し、マイボーム腺機能の低下の可能性を示唆している。

  • 田淵
    なるほど、MGDも相当に眼表面の状態に影響しますね。となるとドライアイなのかMGDなのかは専門性のある眼科医がきちんと診断しないと難しいですね。ドライアイとMGDの併発もあるんでしょうか。
    丸岡
    多いと思います。
    ドライアイも年齢ともに涙液の分泌は減っていくのですから悪化傾向になります。
    マイボーム腺の油の分泌も主に性ホルモンに依存しているといわれていますが、特に更年期を迎えた後の女性は明らかに悪化傾向にあります。
    併発というよりもむしろ影響しあっているように思います。ドライアイが悪くなれば、瞼のこすれから炎症が常にある状態であり、それによってマイボーム腺機能も悪くなり、油の分泌が悪くなる。そうすれば涙の油層がうまく作れなくなり涙が不安定になりドライアイは悪化する。といったように悪いサイクルが始まります。
  • 田淵
    MGDの治療法としてはどんなものがあるんでしょうか。
    丸岡
    MGDは、油の性質が悪くなり正常の人より固まりやすくなっているといわれています。そうして油が詰まってだんだんマイボーム腺が働かなくなってきていると考えられています。なので、その詰まった油を溶かすためのホットパックが基本です。
    10分以上暖かいタオルを眼の上に乗せることを3ヶ月ほど毎日続けると違ってきます。
  • 丸岡
    そうして油が詰まってだんだんマイボーム腺が働かなくなってきていると考えられています。なので、その詰まった油を溶かすためのホットパックが基本です。10分以上暖かいタオルを眼の上に乗せることを3ヶ月ほど毎日続けると違ってきます。
  • 田淵
    眼表面の病気は進行が早く治癒も早いですが、再発しやすいというイメージがありますが、その点はいかがでしょうか。
  • 丸岡
    崩れていくと階段をかけ降りるように悪化していきます。
    また、ある程度は自分の涙で何とかしようと、体も反応するのですが、それでも追いつかなくなって初めて症状に出るので、
    症状が出てくるまでにも診察すればサインは出ていると思います。
    時間をかけて実は、現在の状態まできているということがほとんどなので、自覚症状が改善しても、しっかりいい状態まで持ってこないと、すぐにまた崩れます。
  • 田淵
    となると、ドライアイやMGDの診断がついた事がある患者さんには、いわゆるかかりつけの眼科医の存在が重要な気がします。それと、きちんと画像データとして病気の経過が記録に残っているかも重要ですね。
    丸岡
    そう思います。
    いろんな傾向を蓄積していくと注意すべき点はそれぞれに違ってくるので、年単位で傾向を把握することが大切だと思います。
  • 田淵
    ドライアイやMGDに対する専門外来というのは、派手さはないですが、すごく丁寧な診療が必要ですね。
    丸岡
    全般的な診療にくらべて、専門外来はいろいろな面からひとつの疾患を診察するので、患者さんも医療をする側もとても時間と根気がいると感じます。ただ、どうしてもドライアイやMGDはいずれのひとも無関係ではいられない疾患だと思うので、患者さんに上手に付き合ってもらうようになることで生活をより快適なものにできればと思っています。
  • 田淵
    丸岡先生は現在マイボーム腺の構造解析をテーマに臨床研究を行っておられますが、その点について教えて下さい。
    丸岡
    マイボーム腺自体、いまだどのような機能を果たしているのかはっきりわかっていない部分であり、それでもこうやって専門外来をさせてもらっていると少なからず困っている患者さんはいらっしゃって、実際治療をしていくと改善する感触をもつことができています。とくに女性は高齢化のこの世では更年期を迎えてもまだ活躍される方はどんどん増えている現社会でどうやってこのマイボーム腺をいい状態にすることでドライアイ症状を軽くすることが出来るのか、それによってどれだけ生活がしやすくなるかと感じるので、マイボーム腺の機能をより理解し管理の仕方をすこしでもよりよく出来ればと思っています。
  • 田淵
    丸岡先生はツカザキ病院眼科のドライアイ外来の中心になって診療をされておられますが、ツカザキ病院眼科の未来像を教えて下さい。
    丸岡
    それぞれのエキスパートをお互いにお互いの専門性を共有しつつすみわけができ、来院された患者さんにツカザキ病院眼科内で日本中、世界中の眼科で必要な専門知識を効率よく提供できる場所になることです。
  • 田淵
    どうもありがとうございました。
ドライアイでお悩みの方は、どうぞお気軽に当科を受診下さい。
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