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Top > 診療のご案内 > 眼科 > 多焦点眼内レンズと乱視用眼内レンズ
  • 疾患説明シリーズ Part1 緑内障について
  • 疾患説明シリーズ Part2 網膜前膜について
  • 疾患説明シリーズ Part3 流涙について
  • 疾患説明シリーズ Part4 加齢黄斑変性について
  • 疾患説明シリーズ Part5 多焦点眼内レンズと乱視用眼内レンズ
  • 疾患説明シリーズ Part6 網膜血管閉塞疾患について
  • 疾患説明シリーズ Part7 円錐角膜について
  • 疾患説明シリーズ Part8 糖尿病網膜症について
  • 疾患説明シリーズ Part9 強度近視眼底
  • 疾患説明シリーズ Part10 網膜色素変性症について
  • 疾患説明シリーズ Part11 飛蚊症と網膜剥離
  • 疾患説明シリーズ Part12 角膜疾患
  • 疾患説明シリーズ Part13 斜視について
  • 疾患説明シリーズ Part14 ドライアイについて
  • 疾患説明シリーズ Part15 黄斑円孔について
  • 疾患説明シリーズ Part16 ぶどう膜炎について
  • 疾患説明シリーズ Part17 眼瞼疾患について
  • 疾患説明シリーズ Part18 ロービジョンについて
  • 疾患説明シリーズ Part19 眼圧、緑内障、視野検査について
  • 疾患説明シリーズ Part20 色覚異常について
  • 疾患説明シリーズ Part21 弱視、およびその治療
  • 疾患説明シリーズ Part22 硝子体注射について

ツカザキ病院眼科 疾患説明シリーズ Part5 多焦点眼内レンズと乱視用眼内レンズ ツカザキ病院眼科 疾患説明シリーズ Part5 多焦点眼内レンズと乱視用眼内レンズ

[ 以下の説明文を読んで頂く前のご注意とお願い ]
白内障手術には手術中の合併症が有り得ます。その上、手術に問題がなくても、「説明で聞いていたのとは違う。思ったよりよく見えない。」と術後に感じる事があります。高付加価値眼内レンズは高額の自己負担も加わりますので、心理的には複雑な状況に陥りやすい一面があります。残念ながらこれらの問題が起きる確率をゼロにする事はできません。全体としては白内障手術、高付加価値眼内レンズは素晴らしい医療だと私達は確信していますが、そうとは限らない事が個別にはあり得るという事をよく踏まえた上で、下記に続く説明文をよくお読み頂く事をお願い申し上げます。
はじめに
白内障はどんな病気?
目の中にある水晶体(レンズ)がにごる病気です。
原因は?
加齢が原因のことが多いですが、糖尿病やアトピー性皮膚炎といった病気やけが、または一部の薬が原因となることもあります。
症状は?
かすむ、まぶしい、二重に見える、薄暗い、近視になる、など様々な症状があります。
症状一例
症状一例
治療法は?
薬では治りません。白内障の症状を改善するには手術が唯一の治療法です。
いつ手術をうければいいの?
一部にすぐ手術をしないといけないタイプの白内障もありますが、多くの場合は手術時期は決まってはいません。ただ、あまり高齢になると手術が難しくなることもありますので、主治医にご相談ください。
白内障手術一例
どんな手術なの?
にごった水晶体を取り出し、かわりに人工レンズを入れます。通常は2-3ミリの傷口から手術を行います。
通常は痛みはなく、10-20分の間に終了します。当院では日帰り手術、入院手術のいずれも行っております。
白内障手術一例

高付加価値眼内レンズついて

  • 田淵
    白内障手術の進歩はいくとこまで行ったといいますか、非常に成功率が高い手術になりましたね。
    山内
    白内障手術は、手術技術の進歩、手術機械の進歩、眼内レンズの進歩の3つの進歩が互いに影響しつつ進歩してきました。その結果以前と比べると安全性の高い手術になってきたことは間違いありません。ただ、個人的には進歩がいくところまでいったとは考えていません、まだまだ進歩の余地はありますし、進歩すべきだと考えています。特に今でも一部の難症例では、長時間の手術になったり結果が思わしくなかったりといったことが起こりえます。
    高付加価値眼内レンズインタビュー
  • 田淵
    ただし成功率は高いとは言え、決して簡単な手術ではないですね。
    合併症が起きた場合には、比較的シビアな手術に様変わりする怖さが全ての症例でありますよね。
    山内
    その通りだと思います、白内障手術は簡単だという風潮がありますが、必ずしもそうではないということはわかっておく必要があります。
  • 田淵
    白内障治療は、術式が洗練されるのと同時に、手術装置の改良と眼内レンズの改良という進歩が
    同時に進んだという特徴があると思います。
    特に、ツカザキ病院眼科が真剣に取り組んでいるのが、高付加価値眼内レンズの導入とその臨床評価です。
    その点について、山内先生の方から説明して頂けますでしょうか。
    山内
    白内障手術が洗練されたものになり、安全性、再現性が高まるにつれて術後の見え方が今まで以上に重視されるようになってきました。いわゆる付加価値レンズは20年以上前から開発されていて、折り畳み可能なレンズ(小さな創口から挿入可能)、着色レンズ(自然な見え方、網膜の保護目的)、非球面レンズ(よりクリアに見える)、乱視用レンズ(乱視を矯正できる)、多焦点レンズ(遠近両方にピントが合う)などが主なところです。このうち現在一般的に高付加価値レンズと言われるのは、乱視用レンズと多焦点レンズです。
  • [多焦点眼内レンズ使用患者さんの術後眼鏡使用状況]
    多焦点眼内レンズ使用患者さんの術後眼鏡使用状況
    Yamauchi T et al. Comparison of visual performance of multifocal intraocular lenses with same material monofocal intraocular lenses. PLoS One. 2013 Jun 28;8(6):e68236. より改変して掲載。
    特に、多焦点眼内レンズが統計学的に有意に老眼鏡の使用率を下げる事が示されている。

高付加価値眼内レンズついて

  • 田淵
    なるほど、白内障治療のさらなる大きな進歩の流れという事ですね。
    乱視用レンズを選択する事で検査や手術中の操作に何かしらの違いが出るのでしょうか?
    山内
    乱視用レンズは非常に有用なレンズで、使用する患者さんや使用法を間違えなければデメリットがほぼなく、確実に裸眼での視力を改善できます。ただ、乱視用のレンズには“向き”があるので、“向き”を合わせるための検査や、手術中の操作が必要になり、手術時間が数分は長くなります。
  • [乱視用レンズの軸(レンズの挿入方向)を決定するために必要な術前と術中の一連の作業] 乱視用レンズの軸(レンズの挿入方向)を決定するために必要な術前と術中の一連の作業
    眼球は寝る姿勢になると時計回りに回転する特性があります。そのため、ベットに寝た状態で行う乱視用眼内レンズ挿入には、体が起きた姿勢での水平軸が必要になります。(A)まず術前に座った状態での水平軸を眼球結膜の画像とともにデータ化します。(B)術中に画像データを利用して手術顕微鏡画像に水平軸を基準に求めた挿入軸を重ね合わせます。(C)眼球の上に描出された挿入軸に合わせて乱視用眼内レンズを手術操作にて固定します。
  • 田淵
    ちょっとだけ、患者さんの術中の負担が増す部分もあるんですね。ちなみ負担費用はどうでしょうか。
    山内
    乱視用レンズは通常の保険診療で使用できますので、患者さんの費用負担は通常の白内障手術と変わりません。ツカザキ病院眼科ではよく使われていますが、全国的にももう少し普及してほしいレンズですね。
  • 田淵
    多焦点眼内レンズは費用面で特殊ですよね。
    山内
    多焦点レンズは現在のところ保険診療では使用できず、先進医療か自費診療での手術になります。患者さんの費用負担が通常の白内障手術より大きくなってしまうことが多いのは確かですね。
  • [レンズによる見え方の違い] レンズによる見え方の違い
    (単)単焦点眼内レンズの見え方 遠くにあるカレンダーにピントが合っているが、手前の本の文字はぼやけている。(多)多焦点眼内レンズの見え方 手前の文字も読めるし、遠くのカレンダーの文字も読める。
  • 山内
    多焦点レンズは術後に眼鏡を使用しないですませることを目的にしています。通常のレンズで遠くが見やすいように度数を合わせると手元を見るときは老眼鏡が必要になりますし、手元が見やすいように合わせると遠くを見るときに近視用の眼鏡が必要になります。多焦点レンズはうまくいくと非常に満足度の高いレンズですが、必ずしも全ての点で通常のレンズより優れているわけではありません。夜間に光がにじんで見えたり、見え方の鮮明さがやや落ちるなど、通常のレンズと比べて劣る部分もあります。また、乱視の状態や網膜・視神経の病気で使用しない方がいい場合もあります、多焦点レンズのメリットとデメリットをよく理解した眼科医に相談されることをお勧めします。
    高付加価値眼内レンズインタビュー
  • [多焦点レンズ挿入時の暗い所や夜間の見え方] 多焦点レンズ挿入時の暗い所や夜間の見え方
    多焦点レンズを挿入した眼では、(A)のような夜間や暗い所で明るい発光物(ヘッドライト・街灯・ネオンサイン・信号機・お月さま等)を見ると、(B)のように発光物の周りに人工的な輪っか(ハロ現象)が生じます。程度の大小や感じ方の違い方はありますがこのハロ現象は高い確率で生じます。場合によっては(C)のように発光物自体が変形してにじんだような見え方をすることがあります。
  • [術後18週時点で行った多焦点レンズ挿入患者さんの見え方に関するアンケート結果] 術後18週時点で行った多焦点レンズ挿入患者さんの見え方に関するアンケート結果
    Yamauchi T et al. Comparison of visual performance of multifocal intraocular lenses with same material monofocal intraocular lenses. PLoS One. 2013 Jun 28;8(6):e68236. より改変して掲載。
    (赤い矢印)夜間運転時には多焦点眼内レンズ眼で単焦点眼内レンズ眼よりも劣るという結果が出ています。(この調査は非アポダイズド回折型クリアカラー多焦点眼内レンズのものです。)
  • 田淵
    レンズ選択にコンサルトが必要ですね。しかも、いくらコンサルトをきちんと受けたとして、
    満足いくかどうかは不明であるという事は最後まで残りますね。
    担当のお医者さんと患者さんの間での信頼関係が特に重要ですね。
    山内
    患者さんと医師の信頼関係が必要なことはいくら医学が進歩しても変わらないことですね。どのようなことでも遠慮せずに担当医に聞いていただけたらと思います。
  • 田淵
    多焦点眼内レンズの手術は普通の手術と何か変わることがあるんでしょうか。
    山内
    手術の方法自体は全く変わりません、当然手術時間も同じです。

設備

  • 田淵
    高付加価値眼内レンズの度数選択には、より高い精度が求められるようになった事をつくづく 実感していますが、
    そのための診療設備にはどんなものがあるでしょうか。
    山内
    高付加価値レンズはよりよい視機能を目指したレンズですので、今まで以上に詳細な検査が必要になります。角膜不正乱視を検出する機器、眼球形状を測定する機器も最新のものを複数そろえることが望ましいと思います。また、乱視用レンズは“向き”が重要ですので、術前に挿入レンズの“向き”を測定したり、術中に“向き”を評価する機器も必要になります。また、機器をそろえるだけでなく熟練した視能訓練士がいることも非常に重要です。
  • [眼内レンズ度数を決定するための検査機器群と視能訓練士達]
    眼内レンズ度数を決定するための検査機器群と視能訓練士達 眼内レンズ度数を決定するための検査機器群と視能訓練士達
    眼内レンズ度数の決定は一発勝負の難しさがあり、誤差を可能な限り小さくすることは、白内障臨床の今も昔も変わらぬ大切なテーマの一つです。ツカザキ病院眼科では、2種類の光学的眼軸長検査装置(IOLmaster V5, LENSTAR LS 900)、2種類の超音波式眼軸長検査装置(AL3000,HiSanUBM)、3種類の角膜曲率半径計測装置(KR8800,CASIA SS1000,Pentacam)、乱視用眼内レンズ軸決定検査装置(SG3000)を装備していて、それぞれの医学的特性を活かして補完的に用いる事で可能な限り高い精度の予測値の取得に努めています。これらの検査は全て眼科検査の国家資格保持者である当科常勤の総勢44名の視能訓練士(CO, Certified Orthoptist)によって複数回にわたって慎重に施行され、データの正確性とデータ選択の精度の向上が計られています。
  • 田淵
    さらなる進歩にはさらなる診療設備という事ですよね。
    ツカザキ眼科としては全力でやっていくという方針ですが、今後も設備投資は続ける必要がありそうですね。
    山内
    以前に比べると白内障手術に要求される水準が高くなっており、また選択肢も増えてきています。各患者さんに最適な治療を選択するためには相応の設備投資は必要でしょうね。
  • 田淵
    乱視の強い方向けの、乱視用レンズと多焦点眼内レンズの二つの要素を組み合わせた眼内レンズもあるようですが、その点について解説下さい。
    緑内障インタビュー
    山内
    乱視を矯正できる多焦点眼内レンズは、国内で認可されたものが現在使用できない状態になっており、今のところ(H27年4月現在)いつから使用できるようになるか未定です。ただ、国内では未認可なものの海外では評価の高い乱視矯正可能な多焦点レンズもあり当院でも使用可能です、詳しくは担当医にご相談いただけたらと思います。
  • 田淵
    いろいろと複雑になりますね。これまでの経験の蓄積がおそらく必要になってきますね。
    山内
    その通りだと思います、この点に関しては当院では乱視用レンズでも、多焦点レンズでも多数症例の経験があり、より適切な選択ができると考えています。
  • [当科で使用している3種類の多焦点眼内レンズの形状]
    これらのレンズにはいくつもの違いがあります。カラーリング(無色 or 黄色)、光学的構造(非アポダイズド回折型、アポダイズド回折型、屈折型)、近方焦点距離(25cm or 33cm )、乱視矯正能力(あり、なし)があり、その他にもレンズ素材やレンズ作製方法、さらには厚労省の認可の有無や先進医療適用でも違いがあり医師の考え方で選択が異なります。そもそも多焦点レンズを選ぶのかという決定がまず大事ですが、その次にどのタイプの多焦点レンズを使うのかというレンズ選択そのものも、臨床上大変重要になっているのが最近の新しい眼科臨床の流れです。
    当科で使用している3種類の多焦点眼内レンズの形状
  • 田淵
    山内先生が中心となって、取り組んでおられる臨床上のテーマについて教えて頂けますか。
    山内
    いくらたくさん手術をしても、やりっぱなしでは全く経験の蓄積にはなりません。当院ではデータの収集および解析に特に力を入れています。手術前後の検査結果は全てデータベースにすぐ取り出せる形で蓄積されています。現在はこのデータベースをもとに各眼内レンズの評価を行っています。短期的には各患者さんに使用する眼内レンズの種類および度数をより最適化できるのではないかと考えていますし、将来的には新しい眼内レンズの開発につながるのではないかと期待しています。
  • 田淵
    すでに先生の論文が海外の一流誌に採用されていますね。
    今後もツカザキ眼科の経験が眼科臨床の発展に寄与するように努力を続けたいですね。
    山内
    そうですね、何よりそこが我々のモチベーションにもなるところですからね。
  • 田淵
    ツカザキ眼科の白内障臨床の未来像を教えて頂けますでしょうか。
    山内
    基本的な方向性としては、最先端の水準を維持するのは当然ですが、できる限り新しい技術の開発に関わっていきたいと考えています。
  • 田淵
    ありがとうございました。
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