ページトップへ

社会医療法人三栄会 ツカザキ病院 基幹型臨床研修病院社会医療法人三栄会 ツカザキ病院 基幹型臨床研修病院

当院へのアクセス 079-272-8555
三栄会のご紹介
文字サイズ
検索
079-272-8555
アクセス

眼科 眼科

Top > 診療のご案内 > 眼科 > 強度近視眼底
  • 緑内障について
  • 日帰り緑内障手術について
  • 網膜前膜について
  • 流涙について
  • 加齢黄斑変性について
  • 多焦点眼内レンズと乱視用眼内レンズ
  • 網膜血管閉塞疾患について
  • 円錐角膜について
  • 糖尿病網膜症について
  • 強度近視眼底
  • 網膜色素変性症について
  • 飛蚊症と網膜剥離
  • 角膜疾患
  • 斜視について
  • ドライアイについて
  • 黄斑円孔について
  • ぶどう膜炎について
  • 眼瞼疾患について
  • ロービジョンについて
  • 眼圧、緑内障、視野検査について
  • 色覚異常について
  • 弱視、およびその治療
  • 硝子体注射について

ツカザキ病院眼科 疾患説明シリーズ Part9 強度近視眼底 ツカザキ病院眼科 疾患説明シリーズ Part9 強度近視眼底

はじめに
どんな病気?
近視では眼の前後の長さが長くなっており、そのためにうまくピントがあいません。ピントを合わせるためにはめがねなどが必要です。めがねの度が−6D(ディオプター)を超えたり、目の前後の長さが26mmを超える眼のことを強度近視といいます。
眼球の長さがのびると眼球の壁がうすくなり、目の中にさまざまなトラブルがでてくることがあります。この状態をとくに病的近視と言います。
日本人の統計では、通常の近視は小学生で20%、中学生で40~50%、高校生で50~60%程度にみられます。
めがねの度が-8Dを越える近視の約90%の方に、なんらかの病的な異常が認められると言われています。
症状は?
眼を見たいもののすぐ近くまで寄せないと見えません。
物がゆがんでみえたり、見にくい場所がある場合は病的近視となっている可能性があります。
原因は?
多くの場合、眼球が大きくなることで近視が進行します。眼球が大きくなると眼球を構成している壁は薄くなります。壁の内側には網膜といわれる光を感じる大切な膜とそれを栄養としている脈絡膜が張り付いており、これが薄く引き延ばされることでさまざまな合併症が生じます。
強度近視眼底 症状 強度近視眼底 症状
合併症
  • ・網膜が薄くなり、孔があいたり(網膜裂孔)、そこから網膜剥離が生じることがあります。
  • ・網膜が前方に引き延ばされ、前後に裂けたり(網膜分離症)、横方向に裂けたりすることがあります。前後に裂け目が広がると難治の黄斑円孔網膜剥離となります。横方向に裂けると出血したり、正常ではない血管が生じて視力障害をおこします。
  • ・脈絡膜が薄くなると網膜に栄養が届かなくなり、光を感じなくなります。
強度近視眼底 合併症の症状 強度近視眼底 合併症の症状
また、強度近視の眼はもともと見えにくいことから、病的な状況がでてきても自分では気付かないことがあります。強度近視の方は、少なくとも一年に一度の定期診察をお勧めします。
強度近視そのものを治療する方法は残念ながらありません。しかしながら定期的な診察をうけていただくことで、合併症が重篤になる可能性を軽減できるかもしれません。
強度近視の方は白内障の進行が早いことが多く、これもチェックする必要があります。

緑内障について

  • 田淵
    ツカザキ病院眼科が強度近視眼底専門の外来を立ち上げて、
    どれくらいになりますか?
    大杉
    2010年4月からですのでもう4年になります。
  • 網膜血管閉塞疾患インタビュー
    田淵
    どのような患者さんを対象にして近視眼底の専門治療を行っているのでしょうか?
    大杉
    強度近視のかたは網膜剥離など、様々なトラブルが生じます。そのなかでも‘みる’ために最も重要な‘黄斑部’に生じるトラブルに対し手術的な治療や注射による専門的な治療を行っています。
  • 田淵
    近視眼底変化による中途失明は、非常に高い割合ですよね。
    大杉
    もちろん海外の強度近視眼でもトラブルは生じています。ただ、日本ではこの強度近視のかたが圧倒的に多いという特徴があります。しかも今後、強度近視はさらに増えることが予測されます。比較的若い患者さんにも変化が起こることがありますし、眼科医として危機感を抱いております。
  • 田淵
    なるほど、ますます平均寿命が延びていますから、将来的な失明患者さんの数を少しでも減らすために、
    強度近視眼底外来の役割は大きいですね。どのような診断装置を用いて診療を行っているのでしょうか。
    大杉
    まず、ここ数年で著しい進歩を遂げている光干渉断層計(OCT)です。これで網膜や網膜を栄養としている脈絡膜の断面をみます。ツカザキ病院では様々な種類のOCTがあり、必要に応じて使い分けることができ非常に助かっています。近視が強いために網膜が分離したり、正常でない血管が生じているのがOCTでわかります。OCTだけで診断が確定できないこともあり、その場合は眼底造影検査など他の検査も適宜行います。
  • 田淵
    緑内障となると一体どんな症状が生じるんでしょうか?
    大杉
    一部の急激に眼圧上昇を伴うタイプでない限り、かなり進行した状態にならないと、自覚症状はありません。1/4以上欠けてくると視野が一部白けるとかどうも運転中みにくいなどの症状をゆっくり訴えはじめます。
  • 網膜血管閉塞疾患インタビュー
    網膜血管閉塞疾患インタビュー
    [ 強度近視を原因とする主な網膜中心部(黄斑部)眼底疾患 ]
    それぞれ、おわんの底のように強く変曲した網膜中心部(黄斑部)構造とともに、網膜そのものも上方に吊りあげられている。その結果、網膜構造が分離したり(中心窩網膜分離)、部分的に剥離したり(中心窩網膜剥離)、湾曲部全体の剥離(黄斑円孔網膜剥離)が生じたりしている。
  • 田淵
    強度近視眼では黄斑部を含んだ網膜脈絡膜萎縮によって極端な視力低下、最悪の場合は失明状態に至るわけですが、その事について少し詳しく説明して下さい。
    大杉
    脈絡膜は網膜を栄養していますので、これが萎縮してしまうとその部分の網膜は光を感じなくなり、網膜脈絡膜萎縮という状態になります。萎縮が最も重要な黄斑におよぶと、視力が低下してしまいます。

緑内障について

  • 田淵
    治療方法はあるのでしょうか?
    大杉
    網膜脈絡膜萎縮にはその成因から新生血管の関係するものとしないものにわかれます。新生血管の関係しないものには残念ながら治療法はありません。しかし新生血管から萎縮が拡がるタイプでは早期の治療により萎縮の範囲を小さくとどめることができるかもしれません。
  • 網膜血管閉塞疾患インタビュー 網膜血管閉塞疾患インタビュー
    網膜血管閉塞疾患インタビュー 網膜血管閉塞疾患インタビュー
    [ 強度近視による活動性のある脈絡膜新生血管に対する抗VEGF剤硝子体注射治療 ]
    mCNV: myopic Choroidal NeoVascularization, 脈絡膜新生血管
    抗VEGF剤(ルセンティス)の硝子体注射によっていずれの症例も、新生血管の活動性を消失させて強度近視眼底病変の進行を
    停止させる事ができました
  • 田淵
    早期診断が有効である可能性があるわけですね。実際には何歳ぐらいから受診すべきなのでしょうか。
    大杉
    40歳台で眼球の形状が特殊に変形する時期を迎えるといわれていますので、この時期からはときに眼科でチェックを受けるべきだと考えています。しかし、それより若いかたでも悪い変化が起こることもありますので40歳までは大丈夫ということではありません。異常を自覚すれば早急に眼科を受診していただくのがよいと思います。
  • 田淵
    注射は最近になって、厚労省からの認可がおりたわけですが、費用の問題が新たに生まれましたね。
    注射の頻度はどれくらいなんでしょうか。
    大杉
    効果を期待できる薬ではあるのですが、非常に高価なのが問題です。3割負担の患者さんで1回に5.5万円程度かかります。そして年に平均2.1回の治療が必要と言われています。ただし、皆さんが2回程度ということではなく、1回で効果が長く続く時もあれば、何回か連続で注射しなければならないときもあり、その平均が2.1回なんですよと説明しています。
  • 網膜血管閉塞疾患インタビュー
    田淵
    強度近視眼底外来では、受診の回数などはだいたいどれくらいに設定されていますか?
    大杉
    疾患、状態により様々です。状態が落ち着かなければ1か月毎のこともあります。安定していれば3~4か月に1度程度です。近視が強いけれども今のところ問題がないというかたは1年に1度程度でもよいかもしれません。
    田淵
    強度近視に伴う網膜剥離、特に黄斑円孔網膜剥離は我々眼科医にとって難治症例の代表ですが、それについて解説して下さい。
  • 大杉
    強度近視眼では眼球が前後に伸びるのですが、網膜は伸びにくいので足りなくなって裂けてしまい(網膜分離)、それが進行すると網膜剥離(黄斑部剥離)が生じます。この状態で中心部に孔(あな)が開いてしまうと剥離が拡がり(黄斑円孔網膜剥離)、非常に難治となってしまいます。みなさんによく知られている通常の網膜剥離は失明し得るこわい病気ですが、早い時期に受診していただければ比較的治りやすい病気です。しかし黄斑円孔網膜剥離はそうはいきません。近視が強いために網膜が弱っていることと、網膜が足りないことから治りにくいのです。ですので、黄斑円孔網膜剥離まで進行してしまう前に(網膜分離や黄斑部剥離の段階で)、予防的な手術をすることが大切です。手術によって視力が下がってしまうこともあるのですが、最も難治な状態になってしまうのを防ぎ、視力を維持できればと思っています。
  • 田淵
    なるほど、黄斑円孔網膜剥離に一旦なってしまうと治療が難しくなるので、その前段階の状態を捕まえて、
    その段階で治療すれば、良好な成績と良好な視力を維持できる可能性があるという事ですね。
    大杉
    そのとおりです。ただ、黄斑円孔網膜剥離でも萎縮がなければ良好な視力を残せることもありますので
    一度みせていただきたいですね。

治療法

  • 網膜血管閉塞疾患インタビュー
    [ 経過観察中に網膜分離が悪化し、硝子体手術によって解剖学的にも自覚症状的にも改善した網膜分離症の症例 ]
    初診時は黄斑部の軽度変性だけでしたが、半年間で明瞭に網膜中心部(黄斑部)において網膜の分離が進行しました。自覚検査である視力値も1.0から0.8まで低下していたため、黄斑円孔網膜剥離に進展する前の段階での硝子体手術の選択となりました。小切開硝子体手術(25G)(内境界膜剥離および空気注入)施行と入院下腹臥位安静により、解剖学的な黄斑部構造の正常化が得られ、自覚症状も視力1.0までの回復が得られ、治療に成功しました。
  • 網膜血管閉塞疾患インタビュー
    田淵
    大杉先生は、すでに海外の学術誌にツカザキ病院眼科での臨床データに基づいた臨床研究を報告し、採用されておられるわけですが、現在最も興味を持って取り組んでおられる臨床上のテーマについて教えて下さい。
    大杉
    強度近視の眼は特殊な形状をしています。何が原因で特殊な形状になるのか、また、この形状がどのように変化し、どのように病気の発生に関わってくるのかを知りたいと思っています。これらを知ることで新たな予防・治療の手段が生まれるかも知れません。

緑内障について

  • 田淵
    ツカザキ病院眼科の強度近視眼底外来の責任者として、未来像を教えて下さい。
    大杉
    強度近視の患者さんに病気のことを知っていただき、適切なタイミングで眼科を受診され、適切な治療を行う。そうすることで少しでもよい視力を残せたらと思います。また、患者さんから得たデータを集積・分析し新しい治療の可能性を探ったり、個々の患者さんにあわせた傾向と対策をたてることができればすばらしいなと思います。
  • 田淵
    ありがとうございました。
強度近視眼底病変でお悩みの方は、どうぞお気軽に当科を受診下さい。
強度近視眼底病変でお悩みの方は、どうぞお気軽に当科を受診下さい。
強度近視眼底病変でお悩みの方は、
どうぞお気軽に当科を受診下さい。
交通のご案内
アクセスマップ
診察を希望される方へ 診察を希望される方へ
散瞳検査等(車の運転はできません)が必須です。可能であれば午前中の受診をお勧めします。診療の専門性が高いため、時間には余裕を持ってご来院ください。
セカンドオピニオンにも対応致します。
■お車でお越しの場合
太子龍野バイパス福田ランプより南へ約15分
眼の現代病特集
疾患説明ページ一覧