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Top > 診療のご案内 > 眼科 > 網膜色素変性症について
  • 疾患説明シリーズ Part1 緑内障について
  • 疾患説明シリーズ Part2 網膜前膜について
  • 疾患説明シリーズ Part3 流涙について
  • 疾患説明シリーズ Part4 加齢黄斑変性について
  • 疾患説明シリーズ Part5 多焦点眼内レンズと乱視用眼内レンズ
  • 疾患説明シリーズ Part6 網膜血管閉塞疾患について
  • 疾患説明シリーズ Part7 円錐角膜について
  • 疾患説明シリーズ Part8 糖尿病網膜症について
  • 疾患説明シリーズ Part9 強度近視眼底
  • 疾患説明シリーズ Part10 網膜色素変性症について
  • 疾患説明シリーズ Part11 飛蚊症と網膜剥離
  • 疾患説明シリーズ Part12 角膜疾患
  • 疾患説明シリーズ Part13 斜視について
  • 疾患説明シリーズ Part14 ドライアイについて
  • 疾患説明シリーズ Part15 黄斑円孔について
  • 疾患説明シリーズ Part16 ぶどう膜炎について
  • 疾患説明シリーズ Part17 眼瞼疾患について
  • 疾患説明シリーズ Part18 ロービジョンについて
  • 疾患説明シリーズ Part19 眼圧、緑内障、視野検査について
  • 疾患説明シリーズ Part20 色覚異常について
  • 疾患説明シリーズ Part21 弱視、およびその治療
  • 疾患説明シリーズ Part22 硝子体注射について

ツカザキ病院眼科 疾患説明シリーズ Part6 網膜血管閉塞疾患について ツカザキ病院眼科 疾患説明シリーズ Part6 網膜血管閉塞疾患について

緑内障について

  • 田淵
    網膜色素変性症という病気は、いわゆる鳥目とか夜盲とか呼ばれる
    一般的にも有名な病気ですね。
    大杉
    はい、網膜色素変性症というのは、およそ人口あたり3000人~8000人に一人が罹患していると言われている、鳥目や夜盲(暗闇で見えにくくなる)といった症状を初発とする遺伝性進行性の病気です。遺伝性といっても、親子間での明らかな遺伝関係が認められる患者さんはおよそ50%と言われており、突然発病したような孤発例も多く認めます。
  • 田淵
    どんな症状なのでしょうか。
    大杉
    網膜色素変性症は、網膜の視細胞が障害される病気です。視細胞には大きく分けて2種類の細胞があります。一つは杆体細胞、これは主に暗いところでの物の見え方や視野の広さに関係する細胞で網膜の周辺部に多く存在します。もう一つは錐体細胞といい、網膜の中心部である黄斑と呼ばれるところに多く分布し、主に中心の視力や色覚に関係する細胞です。
    網膜色素変性症はまず杆体細胞が障害される病気ですので、初発症状として暗闇で見えにくい、視野が狭くなるといった症状をきたします。
    病気の進行とともに錐体細胞も徐々に障害をうけますので、視力が低下したり、色覚異常をきたしたりします。
  • 田淵
    病気の進行具合によって症状が違う訳ですね。だいたいどれくらいの年齢で発症する事が多いのでしょうか。
    大杉
    そうですね。個々の患者さんによって進行具合は様々です。発症年齢も様々で幼少期に発症する方もおられますが、大体20~40代で発症される方が多いようです。
  • 田淵
    どのような検査で診断を確定するのでしょうか。
    大杉
    診断を確定するためには、網膜電図(ERG)という、網膜が光を受けた時に発生する電位を調べる検査が必須です。
    また、視力検査や視野検査、眼底検査などが必要となり、これらは病気の進行レベルを判断するために重要な検査です。
    その他、当院では、オプトス広角眼底カメラや、光干渉断層計(OCT:optical coherence tomography)などを用いて、実際に画像をお見せしながら、病状をわかりやすく説明することを心がけております。
  • [ 網膜色素変性症の広角眼底カメラ写真とOCT(網膜断層)像 ]
    [ 網膜色素変性症の広角眼底カメラ写真とOCT(網膜断層)像 ]
    [ 網膜色素変性症の広角眼底カメラ写真とOCT(網膜断層)像 ]
    A・広角眼底カメラ像
    網膜周辺部に色素沈着があり、黒っぽい骨小体色素沈着と言われる特徴的所見を認める。
    病状が進行すると網膜血管の狭小化や視神経萎縮が見られることもある。

    B・網膜断層像(OCT像)
    OCTによって、網膜色素変性症に合併する事が多いといわれている、嚢胞様黄斑浮腫や網膜前膜などの黄斑部病変の精密な診断が早期に正確に行うことができる。
  • 田淵
    それぞれ、患者さん自身の負担はどのようなものでしょうか。痛みのある検査なのでしょうか。
    大杉
    視力検査や視野検査、眼底検査は眼科診察において他の疾患でも一般的に行われている検査で特に痛みなどを伴わない侵襲の少ない検査です。
    網膜電図は黒目に専用のコンタクトレンズをつける事が必要となりますが、点眼で麻酔をしてから行いますので検査中に痛みを伴うことはほぼありません。検査後に少し眼がコロコロするなどの症状はみられる事はありますが、適切な点眼などの治療により数日で治ります。
  • 田淵
    特定疾患といって、厚生労働省の指定の難病ですから、診断がつくと医療費の補助がありますね。
    大杉
    はい。網膜色素変性症は国の定める特定疾患に指定されており、各都道府県が実施主体となり医療費を公費負担するという制度があります。
    申請方法、補助の詳しい内容などは、お住まいの地域の健康福祉事務所等の窓口に直接お問い合わせください。
  • 田淵
    その書類申請のためにも先ほど上げた検査は必須ですから、定期受診は必要になりますね。
    大杉
    そうですね。特定疾患には申請の更新が必要ですので、当病院では大体半年から一年に一度程度受診して検査していただいております。

緑内障について

  • 田淵
    この病気の治療について、教えて下さい。
    大杉
    現在保険適応で認められているものとして、カルテノイドの一種のアダプチノールという経口薬があります。暗順応を一時的に改善するとされていますが、病気の進行を抑えるといった効果については不明です。
    他にもビタミンAや血管拡張剤などを医師の判断で処方することもありますが、これらの治療薬が進行を確実に抑制するという証明はされておりません。

緑内障について

  • 田淵
    最近少しだけですが、新しい治療法の可能性が学会レベルで出ていますが。教えて頂けますか。
    大杉
    現在、網膜再生治療や人工網膜などの研究、遺伝子治療など様々な研究がおこなわれています。
    また内服薬や点眼についても研究が進められており、緑内障治療薬として使用されていたウノプロストンという点眼薬が網膜色素変性症の進行を抑えるのに有用であったと報告されています。これについてはより高濃度の点眼薬として5年以内に臨床で使用可能になるのではないかと思います。
  • 田淵
    特に報道が先走りしている、iPS細胞による治療について現状を可能な範囲で教えて下さい。
    大杉
    iPS細胞とは人工多能性幹細胞(Induced Pluripotent Stem Cell)のことで、多能性の言葉が示すように、どのような体の組織や臓器の細胞にも分化できる細胞のことです。従来から研究されていた人の受精卵を使用して作るES細胞と異なり、自分の皮膚などの細胞を利用するため、ES細胞が抱えていた倫理的問題や、また拒絶反応の問題をクリアしているといわれています。
    2013年、理化学研究所発生・再生科学総合研究センターは、iPS細胞を使った網膜色素変性症の臨床研究を5年後に始めると発表しました。
    まず、iPS細胞などから作った視細胞を移植する臨床研究を5年後に、次に、より立体的な網膜を作る技術を確立した上で、患者に移植し視力を回復させる研究を10年以内に開始するとしています。
    ただ、安全性や効果の確認などが必要で、現実に臨床応用されるのは20~30年後と言われています。
  • 網膜血管閉塞疾患インタビュー
  • 田淵
    なるほど、20年から30年先には、分子生物学的方法による治療の糸口が見えてくる可能性があるということですね。その時に備えてツカザキ病院眼科では、遺伝性眼疾患の専門外来の開設準備を進めています。その責任者として大杉英子先生には現在鋭意いろいろな研究施設と連絡を取って頂いております。
    ツカザキ病院眼科の遺伝性眼疾患外来の未来像を教えてください。
    大杉
    そうですね。この分野は最近の眼科におけるトピックといってよいほど、ここ数年の研究の進展が目覚ましい分野です。
    先ほど述べましたiPS細胞による再生医療のほか、人工網膜の分野はさらに進んでおり、まったく見えなかった患者さんが治療の結果光が見えるようになったという報告もされております。その他、内服や点眼など、実用化にむけた研究がどんどんされています。
    ただ、現状では治療法の確立されていない辛い病気であるのは間違いありません。
    当院に来られる患者さんの中には、他院にてすでに診断をつけられている方も少なくありませんが、その方々は「いつか失明するのではないか」「子供に遺伝するのではないか」といった不安を抱えておられます。必ずしも全員が失明にいたるわけではないこと、遺伝病といっても必ず子供や孫への遺伝があるわけでないことは先に述べました通りですが、この病気とうまく付き合っていくためには網膜色素変性という病気を正しく理解していただくこと、またご自分の病状がどのような状態であるのかを把握していただく事が非常に重要であると考えております。
    ですので、専門外来として、治療法や研究についての最新の情報を提供していくのが大事であることは勿論ですが、現状で最も大事な事は、患者さんやご家族の方の話に耳をかたむけ、さらに病気とうまく付き合うために必要な情報を提供することではないかと考えております。
    当院では行政、福祉面での情報提供や、さらに残存する視機能を最大限活用するための補助具(拡大鏡、遮光眼鏡など)の相談などを併設するロービジョン外来にて専門の資格を持った検査員と共に行っております。
  • 当科ロービジョン外来での遮光眼鏡処方ならびに拡大読書器のご提案の風景

    [ 遮光眼鏡処方風景 ]
    [ 遮光眼鏡処方風景 ]

    [ 遮光眼鏡処方風景 ]
    病院の屋内と屋外で実際に患者さんに試してもらい、最適なレンズ処方を心がけています。

  • [ 拡大読書器の試用風景 ]インタビュー

    [ 拡大読書器の試用風景 ]
    当科ロービジョン外来推奨の拡大読書器をご紹介します。

  • 大杉
    また、網膜色素変性症自体は確立された治療法は現在のところありませんが、合併する白内障や黄斑浮腫などは治療の効果で視力改善がみられることがありますので、それらの検査や治療も行っております。
    気になること、不安なことがおありの場合はお気軽にご相談いただければ、と思います。
  • 遮光眼鏡処方風景
    遮光眼鏡処方風景
  • [ 網膜色素変性に合併した嚢胞様黄斑浮腫の一例 ]
    治療前(左図);OCT(網膜断層像)にて黄斑部に嚢胞状に浮腫が生じ網膜が膨隆している

    治療後(右図);薬物治療の結果浮腫は軽減し、黄斑部にほぼ正常な中心窩陥凹がみられる
  • 大杉
    未来像としましては、まだまだ解明されていないことの多いこの病気について、すこしでもその解決の手がかりがつかめたら、と臨床研究にも力を入れたいとかんがえております。
    患者さんの不安を少しでも軽減できるような外来、それを目指してこれからも頑張っていきたいと思います。
    田淵
    ありがとうございました。
網膜色素変性症でお悩みの方は、どうぞお気軽に当科を受診下さい。
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