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Top > 診療のご案内 > 眼科 > 眼圧、緑内障、視野検査について
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  • 疾患説明シリーズ Part18 ロービジョンについて
  • 疾患説明シリーズ Part19 眼圧、緑内障、視野検査について
  • 疾患説明シリーズ Part20 色覚異常について
  • 疾患説明シリーズ Part21 弱視、およびその治療
  • 疾患説明シリーズ Part22 硝子体注射について

ツカザキ病院眼科 疾患説明シリーズ Part19 眼圧、緑内障、視野検査について ツカザキ病院眼科 疾患説明シリーズ Part19 眼圧、緑内障、視野検査について

眼圧と緑内障の関係について

  • 田淵
    今回はいまひとつ理解しにくい眼圧と緑内障の関係、そして視野検査についての基本的知識について、当科で緑内障専門治療に当たられている野口明日香先生にお聞きします。
     
    まず、比較的よく聞かれる質問に「血圧と眼圧は関係しているのでしょうか?」という質問がありますよね。
    その点はどう考えればよいのか教えて下さい。
    野口
    血圧(特に収縮期血圧)や脈拍数と眼圧の間には正の相関があると言われています。ただし、血圧が10mmHg高くなっても眼圧は1mmHgも変化しないので、実際の診療では血圧と眼圧はほぼ無関係と考えていいと思います。
  • 田淵
    なるほど。基本的には血圧と眼圧は無関係なんですね。それでは眼圧の正常値というのはズバリいくらなんですか?
    野口
    眼圧の正常値は10~21mmHgです。
  • 田淵
    結構正常値そのものに幅があるんですね。
    しかも、眼圧というのは、1日の中で変動があるんですよね。眼圧の日内変動について教えて下さい。
    野口
    眼圧は緑内障の診断・治療の決定に重要な指標ですが、眼圧には日内変動があるため、1日の中でも測定時間によって値が変動します。日内変動のパターンは個人差が大きく、どの時間帯に最も高くなるかは人それぞれです。
    また、同じ時間でも日によって変動があったり、体位によって変化したりもします。
  • 田淵
    さらに、季節変動も僕ら眼科医は臨床的には信じていますが、学問的には正しいのでしょうか?
    野口
    はい。眼圧には季節変動があり、夏季には低く冬季に高いことが知られています。年間の寒暖の差が大きい地域ほど眼圧の季節変動も大きい傾向があります。

緑内障について

  • 田淵
    さて、本日最も重要な質問かもしれませんが、「眼圧が高ければ緑内障なのか?」という質問をさせて下さい。
    野口
    眼圧が高い=緑内障というのは間違いです。
    緑内障は「視神経と視野に特徴的変化を有し、通常、眼圧を十分に下降させることにより視神経障害を改善もしくは抑制しうる眼の機能的構造的異常を特徴とする疾患である」と定義されています。眼圧と緑内障の進行には深い関係がありますが、眼圧が高くても、特徴的な視神経や視野の変化がなければ緑内障ではありません。
  • 田淵
    そうですね、緑内障の診断定義に「眼圧」は入っていませんから、眼圧そのものは私達眼科医にとってはあくまでも指標のひとつという側面もありますね。
    ただ、それでも緑内障治療中においては「眼圧」が非常に重要になるのですけど、眼圧だけが緑内障治療で科学的な管理指標である事をご説明いただけますか。
    野口
    緑内障治療として視神経乳頭の血流改善や神経保護治療なども注目されていますが、現在、エビデンスに基づいた確実な治療は眼圧を下げることだけです。
  • 田淵
    なるほど、それでは、眼圧は一体いくらだったら問題ないのか、という非常に難しい質問をさせて下さい。
    野口
    それは非常に難しい問題です。緑内障の人の中には、眼圧が高い人もいれば、正常値の人もいます。同じ眼圧でも、その人の網膜神経線維の強さに対して相対的に眼圧が高い場合は、圧力に耐えられず神経が障害されます。いくらまで眼圧を下げたらOKかというのは、その人の年齢、視野の進行の程度、治療開始前の眼圧など色々なことを加味して考えています。眼圧は下がっていても、視野が悪くなっていくようなら治療を強化する場合もあります。

視野について

  • 田淵
    眼圧はただ下がればいいという訳ではなくて、視野の進行の程度とあくまでもセットで考えて判断していかなければならない訳ですね。継続的かつ定期的な眼科受診が緑内障治療においては大変重要であることがよく分かりました。
    さて、その次のその重要指標である視野検査なんですが、大きく分けて2つの視野検査がありますよね。
    野口
    まず、視野検査とは、まっすぐ見た状態で上下左右どのくらいの範囲が見えているかを調べる検査ですが、大きく分けて動的視野検査と静的視野検査に分けられます。
    動的視野検査は、検査員が指標を動かしてどのくらいの範囲が見えているか調べます。指標は大きさや明るさが何段階かに変化します。静的視野検査は、一定の大きさの指標を特定の位置に固定したままで明るさを変化させます。見えた明るさを測定することで視野の感度を調べます。
  • 検査結果
    検査結果
  • 田淵
    なるほど。それでは、それぞれの視野検査はどのように使い分けるんでしょうか。
    野口
    一般に、初期の緑内障の診断には静的視野検査が適しています。しかし、子供や高齢者などのように理解力や体力に不自由がある場合は、上手に検査ができない場合があります。また、進行した緑内障や視力が悪い人の場合も、静的視野検査は難しくなります。そのような場合には、検査員と1対1で行う動的視野検査で評価します。
  • 田淵
    ところで視野検査の後に患者さんがよく「疲れた」とおっしゃることが多くて、なかなか集中力が必要な検査ですよね。
    それに関連して、はじめての視野検査については重要な判断を下さないというベースライン作成の診療スタイルについてご説明下さい。
    野口
    視野検査は、上手にできる人でも片眼で10分程度かかりますが、高齢者や、視野や視力が悪く検査が上手にできない場合には更に時間がかかります。特に初めて視野検査を受ける場合は、眼をキョロキョロ動かしてしまったり、疲れてしまって検査に集中できないことも多いため、何度か検査を繰り返して治療開始前のデータをしっかりとっておくことが大切です。
  • 田淵
    複数回の視野で「傾向」を見ていくわけですね。
    眼科医が視野検査を判断する際に、参考にするMD slopeについてご説明下さい。
    野口
    まず、その人の年齢からみた正常値と比べてどの程度低下しているかを表す数値をMD値といいます。何度か視野検査を繰り返していくと、MD値をグラフ化して視野の進行具合をみることができます。このグラフをMD slopeといい、進行しているかどうかの判定に役立ちます。
  • HFA経過の例
    HFA経過の例
  • 田淵
    なかなか繊細な臨床ですね。
    手術のタイミングを決定するのが、緑内障臨床の大変に難しいポイントですが、野口明日香先生のお考えをお聞かせ下さい。
    野口
    緑内障の点眼は6-7種類程度の薬剤から組み合わせて使用していますが、当院では3種類以上の点眼薬を使用しても目標の眼圧まで下がらない場合には早めに手術をお勧めしています。点眼薬以外に、内服薬で眼圧を下げることも可能ですが、長期にわたって内服することで副作用の心配もあるため、点眼でコントロールできない場合は手術が必要になります。もちろん、眼圧だけではなく、視野の進行の程度、その人の年齢や病態などを考慮して手術が必要かどうか決めています。
  • 田淵
    最後になりましたが、野口明日香先生が当科でどのような夢を持って臨床を行っておられるかについて教えて下さい。
    野口
    目の前の患者さんを丁寧にみていくことで、今後の緑内障の診断・治療の進歩に役立つような新たな発見を得られるきっかけになれば嬉しいです。
  • 田淵
    どうもありがとうございました。
高眼圧、視野障害、緑内障でお悩みの方は、どうぞお気軽に当科を受診下さい。
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