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呼吸器外科

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肺癌に対する胸腔鏡下手術

 胸腔鏡下手術とは胸腔鏡というスコープを用いてモニターに胸の中を映し出して行う手術です。胸を大きく開けずに内視鏡で行う手術で、創が小さく、従来の開胸手術よりも疼痛が少なく早期の退院ができることが長所です。
 この手術で得られる画像は拡大視され、現在はハイビジョンによる精細なものであり、肉眼で拡大鏡を使用したものよりも術者は精密な操作が可能になります。術者側のメリットとしては首を曲げることなく手術が精密にできること以外に、映し出された画像は術者も助手も看護師も皆で同じ像を見ることができるため、手術そのものだけでなく教育的な効果や安全の共有にも繋がります。
 手術は熟練が必要ではありますが、当院ではほとんどの肺癌に対し15年以上胸腔鏡下手術を行っています。現在は早期肺癌、転移性肺癌での一部の肺葉切除では1つの創である単項式胸腔鏡手術(Uniportal VATS)を行っています。胸腔鏡下手術のほかに胸腔鏡補助下手術といわれる小さな創で肉眼下に行われる手術があります。胸腔鏡補助下手術はモニターを見ずに、小さな創から覗きこんで行う手術であり、胸腔鏡下手術とは全く手技が異なる手術で、そのメリットもデメリットも異なります。



完全モニター視による胸腔鏡下手術

  • 後側方切開

  • 胸腔鏡補助下手術

  • 胸腔鏡下手術
従来の創と現在の胸腔鏡下手術の創

縦隔腫瘍に対する胸腔鏡下手術

胸部の肺以外の場所、特に左右の肺の間、心臓の前になる前縦隔にある腫瘍は肺癌に対する胸壁経路での胸腔鏡手術以外に胸骨の下を1箇所だけ切開して行う剣状突起下単孔式胸腔鏡下手術を行います。重症筋無力症による拡大胸腺摘除や胸腺腫瘍などが良い適応です。
縦隔を閉鎖腔にして、CO2を流入させ、スペースを作ります。腫瘍が大きい場合や隣接臓器に浸潤が疑われる場合は胸骨縦切開や肋間開胸などを行います。



単孔式胸骨下拡大胸腺胸腺種摘



巨大混合性胚細胞性腫瘍に対する前縦隔腫瘍摘出+右肺・心膜合併切除

進行肺癌や悪性胸膜中皮腫に対する手術

 当院では可能な限り進行肺癌に対しても胸腔鏡を用いた手術を行っていますが、隣接臓器への浸潤や、肺尖部腫瘍など、創をある程度必要とする手術は肉眼下に拡大鏡を用いて安全に手術を行います。呼吸器外科の基本的な手技である気管支形成や血管形成を行い、腫瘍の位置や大きさにを考慮し、適切なアプローチで低侵襲な手術を心がけます。また、心臓血管外科、消化器外科、整形外科などの協力を得て総合病院の強みを生かした進行肺癌に対する治療を行います




Grunenwardアプローチによるパンコースト肺癌の手術



前胸部L字切開アプローチによるパンコースト肺癌手術




Shaw-Paulsonアプローチによるパンコースト肺癌の手術



脊椎浸潤肺癌に対する胸壁、脊椎合併切除

悪性胸膜中皮腫瘍に対する胸膜肺全摘術(横隔膜、心膜合併切除)


気管支血管形成術(double sleeve)

  • 左房合併切除

  • 胸骨切除
隣接臓器合併切除

嚢胞性疾患に対する手術

 気胸などの嚢胞性疾患に対しては3ポートでの手術を行いますが、嚢胞が少ない、程度が軽いなどの理由、また小児などでは特に3mm、5mmの細径胸腔鏡を用いた従来より小さなポート孔での手術を行います。
肺気腫を背景にした嚢胞性疾患は治療が困難です。肺瘻の処置とともに呼吸機能をいかに温存するかが大きなポイントです。両側巨大肺嚢胞では片側手術は、肺換気血流不均衡をもたらすためとされ、一期的な両側肺嚢胞切除が有効とされてきました。しかし、近年での論文報告では心肺動態への影響は両手術で有意差がないとされ、当院でも術後肺膨張の程度を見極めるため安全な二期的手術を行っています。



手掌多汗症に対する試み

 手掌多汗症での最大の問題点は予期せぬ代償性発汗でした。代償性発汗とは術後、手掌の大量の汗はかかなくなりますが、他の部位に術前より大量の汗が生じることです。術後、“こんなはずではなかった”と後悔されることの多い合併症です。
 残念ながら代償性発汗を完全に無くす手術を行うことは現在でも困難です。通常、我々は基本的に細径胸腔鏡用具(3mmスコープ)を用いて両側胸部交感神経の第3+4交感神経の切離を行います。しかし、代償性発汗がどうしても気になる方は1側のみの第4交感神経もしくは第3+4交感神経の切離をまず行い、代償性発汗および手掌多汗の改善の程度を見極めた上で、対側の交感神経の切離(第4もしくは第3+4)を行います。こうすることで、最大の合併症である代償性発汗の程度と手掌止汗効果をバランスの良いものにできると考えています。

外傷

 交通外傷などによる胸部外傷は多岐にわたります。胸壁開放性損傷や持続する大量出血・気流出はもとより、気管・気管支損傷や心・大血管、食道、横隔膜損傷、多発性肋骨骨折によるflail chest、緊張性気胸など、呼吸器だけでなく他領域での治療が必要なことも多いです。手術では急性期のものと慢性期のものがありますが、急性期で一刻を争う手術が必要な場合もあります。慢性期疾患では他の手術と同様低侵襲を目指した治療を行っています。当院救急科をはじめとした他領域科との連携にて適切と考えられる治療を行っています。



横隔膜ヘルニアに対する胸腔鏡・腹腔鏡下横隔膜閉鎖術

様々な病態に対する手術

先天性、後天性問わず、胸部疾患は多岐多様です。様々な疾患に対してベストな治療と考えられる手術を提供します。



肺底動脈大動脈起始症に対する胸腔鏡下手術

画像作成など

 術前の血管や気管支の3Dにおける画像作成は手術にきわめて重要です。当院放射線診断科チームにより適格な立体画像を提供してもらうことで手術の補助としています。


若手医師育成のための著書


臨床実践 呼吸器外科の裏ワザ51:知って役立つ現場のテクニック
単行本- 2017/5/1 浦本 秀隆(著)、常塚 宣男(著)
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