ツカザキ病院は2019年6月1日、
先端画像・低侵襲治療センター(Advanced Imaging and Minimally Invasive Therapy Center : AIMIT)をオープンしました。
センター開設にあたって、ツカザキ病院では病院本館北側に新たな棟(北館)を建設し、その1階全体を利用して、
高度な治療を行える最新鋭の血管造影機器3台、高磁場3T MRI装置、4D撮影が可能な64列CT装置を導入しました。
また、本機を導入するにあたり、DWIBS、VSRADの2つの新たな検査も追加しますのでこれらについてご紹介いたします。
DWIBS(ドゥイブス)という検査はMRIの高い腫瘍や炎症を検出する能力を用いて全身の撮影を一度に行うものです。PET検査(放射線を使った全身のがん検査)とよく似た画像を、放射性物質などの投与なく行うものです。30分ほど寝ているだけで全身の画像を作成できます。PETとは見ているものが異なりますが、癌などの検出能力は変わりません。
現在は、一部の施設で行われている検査ですが、PETと比較して簡便で被曝もなく、検査時間も短くかつPETの十分の一程度の検査料であることから今後普及していくことが予想されます。全身の癌検診にも用いることができます。次に紹介するのはVSRAD(ブイエスラド)です。MRIで撮影した脳の画像を解析して、委縮している部位・程度を評価し、点数化することにより認知症の検査を行うものです。
認知症で最も多いのはアルツハイマー病で、次に多いのがレビー小体型認知症ですが、この両者の診断に有効と言われています。症状と合わせることにより高い確率で診断可能です。
認知症は前段階をMCI(Mild Cognitive Impairment 軽度認知障害)と呼び、この段階での投薬開始により認知症の進行を予防できる可能性が知られており、軽微な症状(物忘れなど)の段階で、本検査により病気の診断を行うことが非常に有効となります。
4DCTでは心臓や脳などの血管の立体構築が可能で、血管の病変の術前のマッピングに非常に役に立ちます。