

私が1年間研修させて頂いた大学では角膜グループ、緑内障グループ、網膜グループの3つに分かれており、それぞれ4か月ごとにローテーションする形でした。
主な業務は外来補助と手術補助、主治医業務ですが、教授や講師の先生方の外来診療、術後経過の過程を毎日見せて頂き、「こういうときにはこのように対応するのか」「このような治療法の選択肢があるのか」などを学ぶことができました。
手術においても多様な術式を見学し、知識と経験を広げる貴重な機会となりました。また、日常診療業務において、例えば外来業務一つとっても、カルテ管理、患者さんの呼び込み、ファイル整理、薬の準備など、細かな作業が数多くあります。
入院や手術となるとその業務は大変多岐に渡ります。多くのスタッフに支えられて日々の診療業務ができることに感謝しながら仕事に邁進できています。
手術で最も大切なことは、患者さんにとって安全であり、かつ無駄のない手技で確実に結果を出すことです。テクニックや高度な技術は、その大前提の上に成り立つものだと考えています。
上達のコツとして重要なのは、自分が行おうとしている手技を他者に言葉で説明できるようになることだと思います。特に初学時は上級医の手術見学から学ぶことが中心になりますが、単に見るだけでなく、「なぜこの動作をしているのか」を常に考えることが大切です。
たとえば、左手(右手)の動き、メスの当て方や角度などを自分なりに言語化し意図を推測します。そして、その推測が実際に上級医の考えと一致しているかを確認しコミュニケーションをとる習慣を持つと学びが深まります。
上級医は自分の見えていない部分で様々な工夫や所作があり、コミュニケーションをとることで教えてくれるようになります。また、手術後には必ず録画ビデオを見返すようにしています。振り返ると、自分が無駄な作業や余計な手間をかけていることに気づくことが多いからです。
特に初期は「自分の手術動画を最低でも10回見なさい」と指導を受けました。今もできる限り実践しています。
手術が好きな先生方の中には、自分の動画を見ながら三度の飯が食べれるほど熱心な方も多いです。大学とツカザキ病院での学び方の違いですが、大学ではどうしても見学が中心になりがちです。そのため、自分なりに「見る工夫」「学ぶ工夫」を持つことが不可欠だと感じています。

診療において大切にしているのは、オープンクエスチョンとクローズドクエスチョンを適切に使い分けることです。患者さんにとって重要なこと(主訴)は、オープンクエスチョンの中に隠れています。
一方で、我々医師が正確に把握したい診療上の情報は、クローズドクエスチョンの中に隠れていることが多くあります。私は常に、このギャップを認識した上で診療に臨むようにしています。
また、一通り病態・疾患について説明を終えた後には、必ず再度オープンクエスチョンを投げかけ、患者さんに「聞き残したことはないか」「不安に思うことはないか」を確認するよう心がけています。
ツカザキ病院の特徴は「Fast alone, far together」という意識のもと、チームとして活動し、チームとして成果を重視している点です。看護師、視機能訓練士、事務員の優秀さと、それに支えられている常勤医師の豊富さです。
各疾患分野領域に専門分業化して、チームがより高い成果を挙げるために、日々努力を積み重ねています。
今後は、眼形成・眼科領域のチームの一員として、より多くの患者さんの診療に携わっていきたいと考えています。
また、今後力を注ぎたい分野としては、眼形成や眼科関連の学会発表、論文執筆を通じて積極的に情報発信していくことです。
その取り組みを通じて、ツカザキ病院眼科の組織としての国際的なプレゼンスを高め、ジャパニーズブランドとしての存在感を示していきたいと考えています。
(聞き手:三好)


私は高校中退後、職人業から高卒認定を経て医学部に進学しました。最初から順風満帆ではなく、紆余曲折を経て医師になった経歴です。
前職が職人業だったこともあり“手に職をつけたい”という思いが強く、手術で直接人の役に立てる眼科を選びました。
特に眼形成手術は、視機能と外見の両方に影響を与えられる領域で、患者さんの生活の質を大きく変えられる点に惹かれました。
現在は眼形成領域の中で眼瞼(まぶた)の診療を中心に取り組んでいます。
私たち眼形成チームのミッションは、”機能と審美の両立”です。
例えば眼瞼下垂や内反症の手術は機能改善が目的ですが、同時に見た目の変化も伴います。術後の満足度はこの“両面”に左右されます。
単に治すのではなく、患者さんが“人前に出るのが楽しみになった”と実感できるような治療を目指しています。今後はチーム全体で症例を積み重ね、地域における眼形成領域の拠点となることを目指します。
一番大切にしているのは術前評価とデザインです。
術中の技術ももちろん重要ですが、スタート地点でズレると結果はどうしても理想から遠ざかります。
まぶたの開閉機能、筋肉の張り、皮膚の厚みなどを丁寧に評価しデザインする。この準備が手術成功の8割を占めると考えています。

今は眼瞼疾患中心ですが、今後は眼瞼以外の眼形成領域、つまり涙道や眼窩診療、美容外科的アプローチの導入を視野に入れています。例えば二重全切開やハムラ法など、美容外科領域で確立された手技を眼科的文脈で安全に提供できる体制を整えたい。
保険診療内では応えきれない患者様のご希望にも対応していきたいと考えています。研究面では眼瞼下垂やSNSの美容外科手術への影響の研究に携わっています。
ある患者さんは、まぶたが重くて視界が狭く、外出も億劫になっていました。
挙筋前転術を行ったところ、“まるで世界が開けたようだ”とおっしゃってくださり、その後は旅行や趣味を再開されたそうです。
単なる“見える・見えない”の改善にとどまらず、生活そのものが前向きに変わった姿を拝見できたことは、私にとっても大きな励みになりました。
(聞き手:三好)


眼科は、その名の通り眼のスペシャリスト集団です。眼周りの印象は人の容姿を大きく左右するところですので、この部分の美容医療については眼科が担当するのが筋と言えます。
また、近年では保険医療機関の経営悪化が叫ばれており、診療報酬が低下していく一方で、人件費・必要物品などの経費が嵩んでいくという悪循環が存在します。
こういった状況を打破する意味でも、ツカザキ眼科のような施設が自由診療(美容医療)を組み合わせて経営改善を図るというのは非常に合理的なチャレンジだと考えています。

どんな治療にもリスクとベネフィットが存在し、人によって合う合わないがどうしても存在します。
美容クリニックで無理な治療を勧められたという話はよく聞かれますが、逆に患者さんの方から合っていない治療を求められる場面にもよく遭遇します。
当科では患者さんの利益にならない治療は勧めないというのがポリシーですので、そういった方にはしっかりとご希望を聴取した上で慎重に判断を下すようにしています。
以前は自費診療(美容医療)と保険診療は隔絶されたものという風潮もありましたが、近年では脱毛やシワ取りなどの美容医療を併設する開業医も増えてきました。しかし、総合病院レベルでこういった事業を展開している施設というのはそれほど多くはありません。
本業の眼科診療を継続しながら美容医療を拡充させるのは、かなりハードルの高いチャレンジですが、世界に誇る日本の保険医療制度が今後もサステナブルであるように願って、日々診療に励んでいきたいと思っています。
(聞き手:三好)


私は、緑内障を専門にしようと思いました。一つ目の理由は、豊富な成長機会です。全国的に高名な緑内障専門医が在籍しています。手術をすぐ近くで見学し、手術の手ほどきを受けられます。手術数・種類ともに豊富で、緑内障手術数が年間800件を超え全国トップクラスであり、すべての緑内障術式を行っております。成長の機会に恵まれた環境です。二つ目の理由は、新しい治療法が登場することです。緑内障は手術と薬物治療の両面があり、新しい術式や薬物治療が日進月歩で登場します。新しい治療方法の成績を吟味し発表することで、国内・海外の学会発表や論文発表につながっていきます。 私は、豊富な成長の機会と、新しい治療法が登場する分野にやりがいを感じ緑内障を専門に選びました。
緑内障診療の重要な指標として眼圧があります。これほど明確な指標がある分野は少ないです。 緑内障診療は、オーダーメイドです。個々人の年齢、病型、視野、目標眼圧、ライフスタイルなどに応じて最適な治療は異なります。目薬一つとっても効果と安全性がそれぞれ異なりますので、画一的な治療にはなりません。患者さんのお話を聞きながら最適な治療を提案するのがやりがいです。 手術では、よい手術を行うことがやりがいです。緑内障手術には、効果の高さと適応の広さからゴールドスタンダードといわれるトラベクレクトミーがあります。トラベクレクトミーはメスと糸で眼圧を調整する手術で、自分のトラベクレクトミーの術後経過が良好に進むのを見るのが、緑内障専門医として成長を実感します。習熟してくるとトラベクレクトミーの安全性が高まってきます。もちろん、病型に応じて様々な術式を経験しますし、難症例も経験するようになります。緑内障発作眼の白内障など、難しい手術を合併症なく完結できるときもうれしい瞬間です。様々な術式を経験し習熟することで、患者さんにより良い医療を提供できるようになり、成長とやりがいを実感します。
手術や治療の成績をまとめて論文化するのもやりがいです。私たちは全国でもかなり多数の症例を経験しています。手術や治療の成績をまとめて国内・海外での学会で発表したり論文化しています。他の先生方との交流もあり、情報交換を通してよい刺激をえられるのが楽しく感じます。
教科書から学びやすい内容はたくさんあります。診断・検査の流れ、薬物治療の薬の副作用、レーザー治療の方法などは教科書から学びやすい内容です。わからないことを極力なくしておきます。 一方で、教科書から学びづらい内容もあります。実臨床においては、悩ましい症例の判断、手術の術式、術後処置の判断などにあたることになります。上級医の先生と相談する、論文検索する、学会でほかの先生の見解を聞くなどを通して、身につけます。わからないことがあると、そのままにしないほうが良いです。わからないことをなくすよう努力します。また、手術関係については、上級の先生に監督いただけますので、改善点を見つけていきます。また、自分で発表したり論文執筆するのも大切な勉強になってきます。学会などでは、他の病院の先生の見解を聞く機会もあります。チャンスはたくさんあるので、どん欲に成長の機会を探すのがよいと思います。当院は上級の先生方との距離が近いのがよいです。
手術症例は、白内障手術の症例数も緑内障手術の症例数もかなりの数・種類になりました。私が、この数年で執刀した術式ですが、単焦点白内障手術、多焦点白内障手術、緑内障発作眼の白内障手術、トラベクレクトミー、フックロトミー、トラベクロトミー眼外法、アーメド、EXPRESS、濾過胞再建、ニードリング、プリザーフロ、iStent、外科的周辺虹彩切除術などを執刀しました。2025年時点で、トラベクレクトミーだけで100件を超えましたし、白内障手術も500件を超えました。
若いうちから手術の機会も学会発表の機会も豊富にあります。コメディカルとともに成長していきましょう。
(聞き手:三好)


私が網膜硝子体領域を専攻したきっかけは、研修医のときに初めて網膜剥離の硝子体手術を見学した経験でした。剥離した網膜が手術の進行とともに整い、最後に網膜がきれいに復位した瞬間、「ここまで病態を直接コントロールできる分野があるのか」と強い衝撃を受けました。視機能の回復に直結する治療が、症例ごとに異なる病態に応じて最適解を探しながら行われていることを知り、一人ひとりの病態に丁寧に向き合いながら視機能を支えられる存在になりたいと思ったため、この領域を専門としました。
いま特におもしろいと感じているのは、網膜硝子体領域では患者さんごと・病態ごとに常に多様なアプローチがある点です。外来では自覚症状や視力・眼底所見の推移、画像検査の変化だけでなく、生活背景や治療アドヒアランスも踏まえて治療方針を組み立てていきます。手術では限られた時間の中で最適な手技を選び、適切な一手一手を瞬時に判断していくことが求められます。外来で立てた方針を手術で実行し、術後の視機能・画像所見で結果を確認しながら次の診療へフィードバックしていくという、一連の診療プロセスそのものに日々楽しさを感じています。
また病態の変化や治療の結果が、自覚症状に加えて視力・網膜形態の改善として検査・画像上に分かりやすく反映されることが多く、自分の関わりが目に見える形で患者さんの QOL に直結する点にも魅力を感じています。患者さんと一緒に「ここまで良くなりましたね」と画像を見返す時間は、眼科医としての喜びを強く実感する瞬間です。さらに唯一眼の症例や急性緑内障発作眼など合併症リスクの高い白内障手術を任せていただくことも多く、常に大きな重圧を感じますが、そのぶん治療がうまくいき患者さんの「見える」が守られたときの達成感ややりがいは非常に大きい分野だと感じています。
ツカザキ病院には糖尿病網膜症・黄斑前膜・黄斑円孔・加齢黄斑変性・網膜動静脈閉塞症から、網膜剥離・ぶどう膜炎・眼外傷・術後合併症例まで、網膜硝子体領域のほとんどの疾患が集まります。地域の基幹病院として紹介症例も多く、日々の外来でも疾患の幅広さを強く感じています。経験できる手術症例も非常に多岐にわたり、基本的な白内障手術・硝子体手術や眼内レンズ強膜内固定術・網膜復位術に加え、眼球内容除去術・眼球内異物除去術など、教科書でしか見たことがなかったような手術も実際に執刀する機会があります。網膜硝子体領域を専攻してまだ1年半ほどですが、これまでに硝子体手術は130件以上(うち網膜復位術14件)を経験しており、若手のうちからこれほど多彩な症例を任せてもらえる環境は当院の大きな強みだと感じています。
また、若手が安心して経験を積める指導体制が整っている点も当院の特徴の一つです。外来では、初診時に必要な検査を自ら組み立てて所見を評価し、必要に応じて上級医とすり合わせながら、治療方針を自分で決定していきます。さらに、術前の評価・説明から手術、術後フォローまでを一貫して任せてもらえるため、診断から治療効果の振り返りまでを連続した学びとして積み重ねることができます。手術では難症例に対しても事前に方針を共有し、術式選択やリスク評価を上級医と一緒に検討しながら、段階的に執刀範囲を広げて実践的に学べます。加えて、経験した症例をもとに論文作成や学会発表に取り組む際も、テーマ設定からデータ整理・原稿作成まで丁寧にサポートしていただけるため、臨床と研究を両立しながら成長できることも大きな魅力です。
手術や治療の成績をまとめて論文化するのもやりがいです。私たちは全国でもかなり多数の症例を経験しています。手術や治療の成績をまとめて国内・海外での学会で発表したり論文化しています。他の先生方との交流もあり、情報交換を通してよい刺激をえられるのが楽しく感じます。
ツカザキ病院では、臨床・研究の双方を段階的に学べる環境が整っています。外来では網膜血管疾患・加齢黄斑変性・糖尿病網膜症・強度近視などの専門外来の中で診察スキルや画像読影を学び、それぞれの疾患の考え方や治療の組み立て方を間近で学ぶことができます。手術では助手として術野の確保や手術手順などを学ぶところから始まり、麻酔手技・創口作成などの部分執刀を経て、完全執刀を任せてもらうようになります。段階を追って手術を完全に執刀できるようになるまで丁寧に指導していただけるので、手術の流れを自分で組み立てながら安全に行う力を身につけることができます。現在は上級医のバックアップのもと、網膜剥離や増殖糖尿病網膜症といった難症例にも挑戦させていただいています。さらに症例検討会や学会での発表、論文作成といった研究活動にも、若手のうちから積極的にチャレンジできるよう支援してもらえます。自分の手術や担当症例を振り返り、発表や論文化を通じて客観的に分析することで、臨床力が一段階上がることを実感しています。このように臨床の場で患者さんから得られた学びを日常診療や研究活動へ生かしながら日々成長していけることが、当院の眼科研修の大きな特色だと感じています。そのうえでオンオフの切り替えを大切にする文化もあるので、ワークライフバランスを重視した快適な環境で日常業務と自己研鑽に集中できる点も大きな魅力の一つだと思います。 網膜硝子体領域は決して楽な分野ではありませんが、その分患者さんの生活を大きく変えられるやりがいのある領域です。ぜひ一度この環境を肌で感じていただき、ともに成長していければと思います。
(聞き手:三好)

私は網膜硝子体領域を専門とし、様々な重篤な疾患を抱える患者様を日々診察させていただいております。特に、糖尿病網膜症や網膜剥離など、失明に至る可能性のある状態から患者様の視機能を回復させ、『見えるようになった』と喜んでいただけることに、医師としての最大のやりがいと深い使命感を感じています。
網膜硝子体専門医として高度な治療を提供する一方で、眼科医として日々向き合う患者様の訴えは多岐にわたります。網膜以外の疾患であっても、適切なアセスメントを行い、必要に応じて各専門領域のドクターへ確実につなぐ能力が不可欠です。当院では、専門性の高さを追求しながらも、眼球全体をマネジメントする総合的な診療能力を養うという、継続的な研鑽の重要性を日々実感しています。
元々学生時代は全く異なる分野に関心を持っておりましたが、研修中に白内障手術を見学した際、その手術手技の洗練された美しさと精密さに深く魅了され、眼科の道へと進むことを決意いたしました。
当院に入職し実際に手術に携わるようになって感じたのは、ベテランの先生方の『簡単なように見える手術』が、実は緻密な計算、長年の修練、そして最新の知見に基づいた高度な技術によって成り立っているという事実でした。
このプロフェッショナルな環境に身を置くことで、自らの向上心はさらに掻き立てられ、より高いレベルの医療を追求し続けられるという環境自体に、日々驚きと感謝を感じています。
眼科は、患者様と出会ってから診断・治療計画の立案・手術・長期的な経過フォローまで、すべてを自分の力で完結させ、患者様の人生をいい方向に導くことができる診療科です。 『見える』ことは、人々の生活を豊かにします。治療を経て再び視力を取り戻し、活動的でなかった患者様が趣味を含めた人生をさらに楽しんでくださる様子を見る時、本当に大きなやりがいを感じます。
ツカザキ病院眼科には、各専門領域に精通したドクター・豊富な症例・ワークライフバランスが常に高いモチベーションを維持し続けるための環境が揃っています。経験と技術を備えたベテラン指導医のもと意欲の高い若いドクターたちと切磋琢磨し、日々患者様により良い医療を届けられるよう研鑽を続けています。
(聞き手:三好)