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姫路で備える防災計画 ~まちの減災ナースからのお話 その2~

こんにちは。まちの減災ナースです。

今回のコラムは、「あなたのお宅やご近所は安全ですか?」1)についてです。
前回のコラムに引き続き、姫路・西播磨地区の皆さんと一緒に災害に強いまちづくりを目指していけたらと思い、「減災・防災」について定期的なコラムを発信していきます。

防災マップ(ハザードマップ)で災害時の計画を

みなさんは、お住まいの地域の「防災マップ(ハザードマップ)」をご覧になったことはありますか? 

毎年、自治会から配布されるお知らせに同封されていると思います。
いざというときに、すぐに見えるところに表示しておくか、防災リュックに入れておくと安心です。

防災マップはハザードマップとも呼ばれていて、災害によって各地域で予測される各種情報をわかりやすいように、地図上に示したものです。2)
例として下記のような情報を確認できます。

・震度
・津波の高さ
・被害の程度
・被災時の避難場所
・避難経路

下の図はハザードマップポータルサイト3)を使って、病院を中心に示した際の防災マップです。

防災マップの画像

線状降水帯と洪水災害

近年ニュースで取り上げられていますね。
これは、積乱雲が同じ場所に次々発生し、連続して強い雨を降らせる自然現象です。
線状降水帯が発生した場合、予想を上回る降水量によって河川が氾濫してしまう危険性があります。
この地域は2つの河川に挟まれているので、それぞれの河川が氾濫することによって河川周囲付近の洪水災害が予測されます。

ご覧の通り、河川沿いや海抜の低い地域は浸水深が深くなりますので、できるだけ高いところに避難されることをおすすめします。
しかし、崩落の危険がある一部黄色い部分もあるため、どのような災害のときにはどの避難場所や避難所に逃げるべきか少し考えてみてもいいですね。

これらの被害予想はあくまでも予想です。
しかし、知っているのと知らないのとでは、いざというときのための安心感が全く違ってきます。

災害対応ピクトグラム

ピクトグラムとは、絵文字や絵単語とも言われており、文字や音ではなく視覚的に相手に情報を伝えるための図記号です。
視覚的に伝えることにより、言語や人種に関係なく全世界共通で使用できます。

ピクトグラムの画像

ハザードマップ上にある人が走っているピクトグラムは、「緊急避難場所」を示しています。
家の形の中に走っている人の図は「避難所」、その両方を兼ねた「避難所兼緊急避難場所」があります。

それぞれの意味は下記のとおりです。

・緊急避難場所・・・地震や台風、その他災害時に避難するための場所
・避難所・・・被災し、被害にあった人が一定期間避難生活をすることが可能な場所
・避難所兼緊急避難場所・・・避難所と緊急避難場所の両方を兼ねた場所

みなさんも一度ご自分が住まわれている周辺をチェックしてみましょう。

防災まち歩き

防災マップを見るだけでなく、年に1回は実際に歩いてみることも大切です。
「ここは危ないな」「ここは少し気を付けて通ろう」など、いろんな発見ができます。

いざというときに、慌てないようにするためにも、自宅周辺にある避難場所や避難経路などしっかり確認しておくと安心ですね。
そして、自分だけではなく家族やお隣さんとも情報を共有しておきましょう。
今では、学校の授業にも取り入れられている市町村もあり、積極的に行われています。

自分の街を探検してみよう画像

自分たちの住んでいるまちを探検して歩くことで、まちの中にある危険な場所を知り、まちの中の防災施設などを発見していくことができます。
さらに、これらを通して地域の歴史が学べたり、防災への関心も高まります。

防災まちづくり大賞にチャレンジしてみませんか?

総務省消防庁では、地域の自助や共助などの防災力を高めるために、「地域防災を支える自主防災組織等の育成」に取り組んでいます。
その1つに、「防災まちづくり大賞」があります。

「防災まちづくり大賞」は、地域の団体で防災に関する優れた取組やアイディア等を全国で出し合って広めていく大会です。
広く全国に紹介することで、さらに地域における災害に強い安全なまちづくりをすすめていくことを目的にしています。

防災まちづくり大賞についてgazou

ご興味のある方は、是非チャレンジしてみてください。5)

 

次回は、その3「あなたのお宅は地震に耐えられますか?」です。
このコラムが、みなさんの心の支えになりますように。

引用・参考文献
1) 内閣府(防災担当):減災のてびき-今すぐできる7つの備え-,平成21年3月.
2)内閣府(防災担当):みんなで減災-あなたにもできる減災-,平成21年.
3)国土交通省国土地理院応用地理部地理情報処理:ハザードマップポータルサイト, https://disaportal.gsi.go.jp/ 
4)片桐隆雄:自衛隊防災BOOK,第15版,株式会社マガジンハウス,2019,2.
5)総務省消防庁:地域防災を支える自主防災組織等の育成,https://www.fdma.go.jp/mission/bousai/ikusei/ikusei002.html

もしも地元で災害があったら?の過去記事は下の画像をクリック!

もしも地元で災害があったら?その1

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