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画像診断・IVR科

当科について

当科は大きく画像診断と低侵襲治療であるInterventional Radiology(IVR)2部門に分かれます。画像診断業務は現在、5名の常勤医師(1名は広畑病院にて担当)と4名の非常勤医師(神戸大学・大阪公立大学よりサポート)により行なっており、常勤医師はいずれも画像診断のスペシャリストの資格である放射線科画像診断専門医の資格を取得しています。
また、当院は広畑地区に130床の三栄会広畑病院を20232月より開院し、両院の電子カルテ、PACSを統合することにより、双方の画像が共有できる体制となっており両院どちらでも全ての画像診断が電子カルテ情報を参照しながら行える画期的な体制を構築しています。IVR部門では、経験豊富な放射線科カテーテル専門医1名と大学で研鑽を積んだIVR専攻医が常勤医師として勤務しており、大阪公立大学からの非常勤医師によるサポートも受けており、質の高い安全な治療を行なっています。

放射線科の施設ですが、当科ではツカザキ病院に3台のMRI1.5T MRI装置2台、3T MRI装置1台)、3台のCT64CT装置2台・80CT装置1台)、4台の血管撮影装置(内biplane 2台、Hybrid手術室1台)、透視装置1台に加えて、最先端治療が行える集束超音波装置(Focused Ultrasound: FUS)を配備し、先端画像・低侵襲治療センター(AIMIT:Advanced Imaging and Minimally Invasive Therapy Center)として、当科だけでなく脳神経外科や循環器内科、心臓血管外科、麻酔科などと強力して、高度な先端画像と患者に優しい治療である低侵襲治療を行なっています。また、関連の広畑病院には16CT装置1台、1.5T MRI装置1台、血管撮影装置1台、透視装置1台に加えて全身骨密度測定装置1台を配置しています。以下、この二つの部門を分けてご紹介します。

画像診断部門

病気や怪我で病院を受診した際に、外来や病棟の担当医から、レントゲンやCTMRIなどの画像検査を受けるように指示されることがあります。これらの検査を行う部門が放射線科です。放射線科には放射線技師が所属しており、画像の撮影・管理を主に行い、画像診断部門には放射線科医師が所属し、撮影された CTMRIを中心とする各種画像検査に対するレポートを作成するのが主な仕事の一つとなります。

放射線科医は、担当医から提供された患者さんの症状や検査結果、過去の病歴等を踏まえてCTMRIなどの画像を解析し、症状の原因や病気の状態についてのレポートを記載します。各科担当医は診察所見と共に画像レポートを参照しながら治療を進めますが、より詳細な検査が必要と判断される場合や治療経過の確認目的に、必要に応じた追加検査を行うことがあります。

近年のITの進歩に伴い、画像は格段に高精細化し、手術などの目的に応じた3D画像再構成を行うことが出来るようになっています。放射線技師はこれらの技術を適切に用いて、担当医、放射線科医などの指示の下に患者さんそれぞれの病変に応じた画像を作成することで、詳細な診断や、より安全な手術をサポートできるようにしています。

CTやMRI、超音波などの検査装置は、ハード面も日々進歩しています。これらを用いた、新しい撮像法やより高精細な画像、撮像時間の短縮、ブレや歪みの少ない撮像技術などを駆使して、より一層臨床的に有用な画像が作成できるように日々研鑽しています。

また、当科では近隣の診療所・クリニックから紹介を受けて行うオープン検査を積極的に進めており、地域の医療に貢献すべく連携・協力を行なっています。各々の得意分野を活かして全体のレベルアップを図っています。

 

低侵襲治療(IVR)部門

Interventional Radiologyとは聞きなれない言葉と思いますが、画像診断機器の進歩に加えて種々の器具の進歩により、従来の外科的な処置をほとんど必要としない患者に優しい画像ガイド下に行う低侵襲治療のことを指します。世界の放射線科医により現在まで多くのIVR手技が開発されてきましたが、代表的な手技が肝臓癌に対する肝動脈化学塞栓療法(TACE)です。肝臓癌を栄養する肝動脈に直径1mm以下の非常に細い管(カテーテル)を挿入し、癌に関与する動脈を選択的に詰める(塞栓と言います)手技です。

肝臓癌は以前は難治性の病気でしたが、この治療法などの開発により飛躍的に予後が改善しています。その他、消化管の静脈瘤や大動脈瘤などの血管の病変や各種の悪性腫瘍やその転移巣の治療、外傷に伴う出血に対する止血術に幅広く応用されてきています。特に肝硬変などにより消化管にできる静脈瘤は破裂すると生命に関わってくることから、破裂前に治療することが重要となってきます。食道の静脈瘤は主に内視鏡で治療されますが、胃やその他の部位にできる静脈瘤は内視鏡での治療が困難で、カテーテルを用いた治療が効果を発揮します。

また、最近では、関節の痛みの改善に血管塞栓術が非常に効果があることがわかってきており、色々な新しい分野の治療も行われるようになってきています。当院では、主に頭部の治療は脳神経外科、心臓は循環器内科、大動脈は心臓血管外科、腹部は放射線科(IVR)が担当しています。従って、IVRに関連するほとんどの手技が行える体制となっており、なかなか従来の治療では効果が得られない病気があればご相談ください。

AIMIT 先端画像・低侵襲治療センター

 

オープン検査予約について

先生方よりご紹介頂きます患者さまの診察のご予約を承っております。
FAX情報をもとにカルテを作成し、事前オーダーすることにより、患者さまの待ち時間を軽減でき、好評を頂いております。

ご不明な点がございましたら、放射線科までお問い合わせ下さい。

オープン検査予約

主な疾患

FUS(MRIガイド下集束超音波療法)とは

FUSとは、本態性振戦やパーキンソン病による手のふるえでお困りの方を対象とする治療です。
頭蓋骨を透過する超音波を多方向から1点集中照射し、ふるえの原因となる脳内の部位を熱凝固することで、ふるえを改善させる治療です。
頭を切らずに治療することができ、身体への負担も少なく低侵襲な治療です。

 

治療の対象者

・手のふるえで字がうまくかけない
・食事の時に、お箸やコップをうまく持てない、うまく口に運べない。
・手がふるえてスマホやパソコン操作ができない
・着替える時に、手がふるえてボタン操作ができない

このようなふるえの症状でお悩みの方で薬物治療の効果が低い方。
※SDR(頭蓋骨密度比)が低いと、超音波が通りにくく、治療ができないことがあります。




 

FUS治療の特徴

皮膚を切らず、頭蓋骨に穴を開けることなく治療を行うことができます。

超音波をしっかり頭の中まで到達させるため、全剃毛する必要があります。

局所麻酔(意識がはっきりしている状態)で治療を行います。

まずは低エネルギーで超音波照射を行い、最適の治療部位を確認します。

医師と会話しながら治療を進めることができるので、症状を治療中に逐一確認することができ、最適な治療部位かを確認することができます。

最終、設定したターゲットを高エネルギーで超音波照射し、ふるえを軽減させます。

治療は1回だけで、何度も治療する必要はありません。

 

治療効果について

ふるえの改善は治療中から感じることができます。

 

手のふるえの症状でお困りの方へ

数年前までは、ふるえに対する治療は基本的にお薬しか方法がありませんでした。
お薬が効く人もおられますが、お薬が効かない人もいました。
そんなとき、私達医療者側からできることはほとんどありませんでした。
患者さんには、諦めてもらうしかありませんでした。
しかし、FUSという治療ができるようになりました。
この治療により、一度は諦めていた、ふるえで困っている方々の助けになれるかもしれません。
ご本人・ご家族・お知り合いの方、もしお困りの方おられましたら、まずはご相談ください。

神納 敏夫

院長代行/先端画像・低侵襲治療(AIMIT)センター長

カミノウ トシオ

神納 敏夫

専門分野:

画像診断、IVR

専門医 etc:

  • 日本医学放射線学会放射線診断専門医
  • 日本IVR学会専門医
  • 厚生労働省認定卒後臨床研修指導医
前田 隆樹

部長

マエダ タカキ

前田 隆樹

専門分野:

画像診断

専門医 etc:

  • 日本医学放射線学会放射線診断専門医
  • 厚生労働省認定卒後臨床研修指導医
起塚 裕美

副部長

オキヅカ ヒロミ

起塚 裕美

専門分野:

画像診断

専門医 etc:

  • 日本医学放射線学会放射線診断専門医
大谷 暢之

医員

オオタニ ノブユキ

大谷 暢之

専門分野:

画像診断

平松 聖大

医員

ヒラマツ ショウダイ

平松 聖大

専門分野:

画像診断

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    • 診察時間は14:00~15:00までです。
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