みなさんこんにちは!ツカザキ広報編集部です!(*’ω’*)
病院受診時や健康診断で血液検査を受けたことありますよね?
採血で何が分かるの?どんなことを調べているの?
そんな疑問をお持ちではないでしょうか⁉
今回はツカザキ病院 臨床検査科 臨床検査技師による、「血液検査でわかる!~貧血の症状と原因~」のコラムをお届けいたします。
私たちの体内を流れる血液は、生命維持に必要な酸素と栄養分を体の隅々まで送り届ける重要な役割があります。
その主な役割を担っているのが、血液中の赤血球(せっけっきゅう)という細胞に含まれるヘモグロビンです。ヘモグロビンは赤血球内に存在するたんぱく質の一種で、酸素分子と結合しやすい性質があります。この性質により、血液が全身を流れ、肺から取り入れた酸素を様々な臓器や細胞に送ることができています。
赤血球中のヘモグロビンが不足してしまうことで起こる低酸素の状態を貧血(ひんけつ)といいます。貧血が起こる原因はさまざまであり、なかには病気のサインとしてあらわれることがあるので注意が必要です。
貧血になるとめまい、立ちくらみ、動悸、息切れ、顔面蒼白(がんめんそうはく)、倦怠感(けんたいかん)、疲労感、頭痛、眠気、集中力の低下、耳鳴り、口角炎、口内炎、爪の変化、レストレスレッグス症候群、肌荒れなど様々な症状があります。
ヘモグロビンを合成するための原料となる鉄分の不足によって起こります。鉄の吸収阻害や摂取不足が原因となります。
食べ物から摂取した鉄分が胃で十分に吸収できない理由は、一番の原因にストレスによる自律神経の乱れが考えられ、胃の吸収阻害が起こる原因とされています。
食事から摂取される栄養素が不足することで起こる場合、ヘモグロビンを造るために必要な栄養素(鉄・亜鉛・葉酸・ビタミンB12)の摂取量が不足していることが考えられます。妊娠時や授乳時などは、普通よりも多くのヘモグロビンを必要としますので、必要に応じた栄養の接種が大切です。
出血などが原因で、血液量が減少し貧血を引き起こします。
消化管出血やその他臓器からの出血:特に胃潰瘍や十二指腸潰瘍では、潰瘍からの出血に加え鉄の吸収阻害も併発するので貧血を起こしやすいです。
月経異常:通常よりも生理周期が短く、短期間に月経が起こる場合や、経血量が異常増加してしまう月経過多などで貧血を引き起こします。
再生不良性貧血:骨髄の異常によって血液が正常に造られないために起こる貧血
鉄芽球性貧血 :ヘモグロビンの合成に異常が起きてヘモグロビン生成できなくなる貧血
鉄分を摂取しても症状が改善しないことがポイント
溶血性貧血 :赤血球が何らかの理由で破壊されてしまうために起こる貧血
原因はいろいろあります
巨赤芽球性貧血:ビタミンB12または葉酸の欠乏が原因で起こる貧血
正常な赤血球がつくれなくなります
腎性貧血 :腎不全を起こすことで、ホルモン分泌に異常が生じて骨髄に造血指令が
出なくなるために起こる貧血(血液量が減少してしまう)
貧血は主に血液検査で病状の有無を知ることが出来ます。血液中に含まれる赤血球の数やヘモグロビンの量、ヘマトクリット値などを調べることでわかります。
■一般的な基準値
赤血球数 | 男性:430~570×104個/μℓ 女性:380~500×104個/μℓ |
---|---|
ヘマトクリット値 | 男性:39~52% 女性:34~44% |
ヘモグロビン量 | 男性:13.5~17.5g/㎗ 女性:11.5~15.0g/㎗ |
※ヘマトクリット値とは、全血液中に占める赤血球の容積の割合です。
ヘモグロビン量が、おおよそ男性で13以下、女性で12以下の場合を貧血と診断され、治療が必要とされています。
貧血は、みなさん誰にでも起こり得る病気です。気になる症状があれば、血液検査をしてみてはいかがでしょうか?
【文責:臨床検査科 統括技師長 藤原美樹】
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