こんにちは。楠山です。
昼間の暑さは相変わらずですが、時々夜になると涼しい風が吹きますね。
ホッとする一時です。
最近は非常に製品にしても考え方にしても新しいモノ、概念が出てきますね。
そうそうビットコインが分裂したとか。
そのニュースを聞いて、私の福沢諭吉や樋口一葉、夏目漱石も分裂しないかなぁ~♡、と眺めていましたが、残念ながら分裂はしませんでした。
仮想通貨しかりこちらは使いますがクレジットカードもなんか決済したときに金額の大きさがよくわからないことがあります。
やはり現金を持っていくと支払ったことを実感します。
やはり私は今の世の中では少し古い人間なのかもしれません。
さて、今日は先日のブログでお話しした出張の時に泊まったホテルの事です。
実はそのホテルは東京駅の上にあります。
私は知らなかったのですが、実は東京駅の赤煉瓦は重要文化財だったようです。
そのホテル、駅だけあって非常に横に長いホテルでした(335mとか)。
いかんせんフロントから部屋までが長い。
ただ大正3年竣工とのことで非常に天井が高く、どこかレトロな感じを感じさせながら現在のホテルのように見える。
なぜかどこからか暖かさを感じる不思議な感触でした。
その廊下もただ長いだけではなく、廊下には美術館のように東京駅の歴史を示す写真が飾られていました。
何か今の東京駅に至るまでの歴史を良い意味で誇りとして持ちながら現在まで歩んできたと建物が言っているような気がしました。
なんと言いましょうか「控えめながらも墨絵のような迫力」でしょうか。
そう、周りは近代的なビルが林立しているのですが、その中に存在感を持って新しくなりながらも古き良き時代を体現しているように思えました。
1919年頃の東京駅
復原工事前(2007年頃)の東京駅
復原工事完了後の現在の東京駅
そう、東京駅と言えば学会などでもせかせかとまっすぐ前を向いて足早に歩き去る中継地というイメージでしたが、全くこれまでの印象を変えてしまうようなホテルでの滞在でした。
さて、そのような一夜を過ごして姫路に戻ってきたわけですが、移動中は休憩時間であり思索にふける事があります(意外と根暗なのです!)。
私の周りでは、医療に関する大きな考え方、手術の方法、教育手法、家族観などの倫理的問題に関して私が医師になった17年前と大きく変わってしまいました。
マスコミ報道などを見ていても最近は、極端から極端にいってしまう性質を持っているようでしばしば新しいモノが出てくると古いモノは排除されてしまうことを経験することがありますよね。
これは個人的な意見ですが、カテーテル治療に関しても色々新しい機材、手技の考え方が出てきます。
確かに社会の趨勢に遅れないように情報を update していかないとならないのですが、変化の激しいこの時代だからこそ以前のテクニック、考え方を十分理解していないとならないような気がします。
結局、私より上の世代の手術がお上手な先生方は非常に基本的なことを大事にされているし、その上に現在の知識を積み上げているように思います。
実は私も5年ほど前までは新しいモノに強く興味がいっていたのですが、最近嗜好が少し変わってきたみたいで、基本に忠実な手技は好きですし、スマートのように感じます。
そうです。やはり新しいモノの最大能力を出すには古いモノを排除するのではなく、新しいモノ・概念が出てきたときには古いモノ(これまで有ったモノ)を十分理解して進んでいかないとならないのでしょうね。
うーん、変に難しいこねくり回した収拾不能なブログになってきましたね。
ま、無理にまとめると「温故知新」という言葉は真実なんでしょうね。
じゃあ、やっぱりこれからもみんなに一歩引かれたとしても古い考え方を上手く守っていかないとイケないのですね。
楽器、家具、ウィスキー、美術品などと一緒で医学の発展もヒポクラテスをはじめとする諸先輩方からの積み重ねですもんね。
それじゃあ、今乗っている僕の車も14?年目ですが・・・。
調子も良いようだしもう少し頑張ってもらうようにしましょうか。
では、皆さん厳しい暑さですね。お身体には十分お気をつけ下さい。