こんばんは。寒くなりましたね。
このブログがアップされる頃には大晦日の足音が聞こえていることと思いますが、メリークリスマス。
今年はこの1月には考えられないような状況になってしまいました。
ふと今年のブログを題名だけですが振り返ってみますと色々思い出すことがあります。
ただ、コロナウイルスのせいでここまで世間が変わってしまうとは思いませんでした。
今更ながら学生時代のウイルス学の講義を思い出しました。
私、結構バイト・オーケストラなどには情熱的に取り組んでいましたが、一応講義にはしっかり出ていました。
何故って?陳腐な理由ですが、知識無い医者になるのが怖かったんです・・。
患者さんに迷惑かけそうでしょ?
皆さん世間では「新型コロナウイルス」って言われているのは御存知のことと思います。
そう「新型」です。
私が持っていたウイルス学の教科書には「コロナウイルスは風邪ウイルスです」と書いてありました。
ただその教授、「医学はまだまだ未知なことは多いけど、人類が危機に至るのは感染症かもしれない。特にウイルスはまだ生物かどうかさえもわからないのだ」と仰っていました。
20歳前後の大学生が聞いて、今回の一件が出てくるまでは忘れていましたが、その講義をまだ覚えています。
そう考えるとその教授、このような状況を予見していたのでしょうか。
御慧眼としか言えないですね。
もっとしっかり聴講していれば良かったです。
確かに世界中が非常に厳しい状況に見舞われていますが、これまでも人類は感染症を乗り越えてきましたし、今もその研究と努力は続いています。
ただここまで医療だけでなく、経済や政治まで影響を与えるとは思っていませんでした(ただ歴史はそのように言っているようです)。
生きていくためにはできる範囲での日常生活は続けていかなければいけませんし、色々な新しい形で日常生活を継続していこうとしています。
でも今のような先行きが見えないことや不安があると心の余裕は無くなってきます。
当たり前です。
ネットなどを見ていても最近何となく言葉が尖っているな、と感じることがあります。
私の場合は手術で余裕があるときは患者さんと雑談するように心がけているのですが、やはり一生懸命になってくると言葉少なくなってきます。
外来や回診をしていても心配事があったりしますと業務的なことだけになってしまいます。
病棟でもバタバタしているとどうしても言葉がぞんざいになることがあります。
多分自分では気付いていないんですよね。
私自身は医者らしくない医者を目指していますので、診察でも病気の事だけを話しているのではなく、できればそこに患者さんや御家族との会話をしたいと思っています。
ほら、行きつけのバーに入ったときにマスターがチラッと見て、席に座ったら適切な距離感で話をしてくれる居心地の良さ、あれですね。
ウチは業種柄お得意になってもらうのは困りますけど。
賛否両論はあるでしょうが、ある種我々もサービス業です。
勿論、確実な医学的知識・技術があった上です。
でも私は患者さんとの良い関係は治療上も良い効果を産むように感じています。
良いサービスをしようと思うと自分に心の余裕がないといけません。
人を健康にしようと思うと心身共に自分が健康でないといけないのです。
医学以外の話ができない医療従事者って、皆さんイヤじゃありません?
そういう意味では、以前のように友人たちと集まることはできませんが、季節のイベントを感じたりするのは日常の中のちょっとした輝きで悪くないように思います。
好きな物は人それぞれですが何か息抜き、自分の時間を取らないといけないのでしょう。
さて、今年最後の写真は、先日カテーテルの研究会で大阪からWeb で発表してきた日の写真です。
独りで会議室から発表って変な感じなんです。
とはいえ、最初に比べると少しは馴れてきましたけどね。
その帰りに素敵なクリスマスツリー(?) がありました。
写真に撮ってみたのですが、実際の迫力を納めることができませんでした。
でも何となく、晴れやかな気分になれたように思います。
更に途中でとても美しいテーブルセッティングを見ました。
ちょっと素敵じゃありません?
こんなテーブルでディナーを楽しむことができたら素敵でしょうね。
実は最近、ちょっと私も尖っているな、と思うことがあります。
ささくれ立っている私も綺麗な物を見て心の栄養が摂れたような気がします。
無理はしちゃいけないんですよね。
さて来年は皆さんにとって今年より少しでも良い年になることを祈ります。
メリークリスマス。
今年も本ブログにお付き合いいただきありがとうございました。