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ピックアップ Pickup / Column

楠山Dr

また1年が終わりました…

寒暖の差が大きな時期になってきました。
皆さんはお元気でしょうか?
以前も申し上げましたが、寒い時期よりも三寒四温と言われる様な時期に循環器系のトラブルを起こす方は多い印象があります。

別に教科書に書いているわけでは無いのですが、
「カチーンってめちゃくちゃ寒いときよりも寒暖の差が大きい時期の方が忙しいんだよ!」
と先輩が当直室のベッドで足を組みながら寝っ転がって教えてくれたのを覚えています。
確かに臨床現場に出てみるとそのような感じがします。
やっぱり先輩の教えは正しい・・・。

最近実は一時期心不全や心筋梗塞症の患者さんが続いてくる時期がありました。
確かに昼夜で大きな気温の変化がある時期ですよね。
最近、血圧や血糖のコントロールも波がある方より波が無い方の方が良い、という知見も出てきています。

血圧が乱高下すると動脈硬化も進展しやすいそうです。
血糖も同じ HbA1c 7% でも1日の中で継続する血糖が安定している方が良いとされています。
実は人間って急激な変化に弱い生き物なのかもしれないですね。

さてこの時期はこっそり忙しい時期でありながら、お別れの時期でもあります。
当科も専攻医の先生方で異動がありました。
慣れた環境から新しい環境へ移るのは誰でもストレスがないというわけにはいきません。

でも私達の業界でも若いウチは幾つかの病院を経験しておいた方が良いように思います。
例えば全く異動が無かったとすると、ある1つの病院のやり方、環境しか知らないことになります。
自分の仕事のスタイルができるまでは色々な環境に身を置いて吸収した方が良いと思います。

私も最近では年を取って指導する側に回ることもありますが、指導しているときに、ふと自分も何人かの指導医の先生のキメラだな、と思うことがあります。
ここまではA先生、ここの部分はB先生が仰っていた事、となっています。

ま、研修医の先生方から見ると「楠山」と見えるのでしょうが、実は医者としては色々な先生のパッチワーク状態ですね。
医者の成長経過は1つではないですが、私はまず最初に6ヶ月間1人の指導医の先生に担当してもらっていたので、赤ちゃん鳥のプリンティングと同じく、その先生の真似をしておりました。
そのうち、仕事に慣れてくると横目で他の先生の仕事のやり方を見て、「ここはこの先生のやり方が良いな」と思うとその部分を変えていく、というやり方をして自分のスタイルを作っていったように思います。

そういう意味では人事異動というのは大変なことかもしれないですけど、自分の成長のためには大切な事であると思います。
ツカザキのやり方が全てでは無いので、旅をして色々な物を見てきて大きくなって欲しいですね。
ま、その結果、当院に帰ってきて欲しいとは思いますが・・・。

先日、最後の科内のカンファレンスが終わりました。
その後、この3月で卒業する先生2人からプレゼントを頂きました。
ま~、1年も一緒に仕事をしているとそれぞれの嗜好・思考は十分理解されているようです。
贈呈式の後、お決まりで集合写真になったわけですが、萩倉先生にはビール詰め合わせ?、井上先生にはハイチュウ1ダース(こんなんあるんや・・・)、私にはワインを1本頂きました。

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まあ、上司のことをよく見ているものです。
プレゼントって単なる物をあげる行動ではなく、その人のことを思い描きながらプレゼントを選ぶ経過・時間に意味があるんですよ。
私も人に贈り物するときはその人のことを頭に描きながら選ぶようにしています。

私のワインは、田仲先生がお店で飲んだときに「美味しい」と思ったワインとのこと。
そうなるとワインはワインでも意味が違ってきます。
そういう意味ではこのプレゼント、気持ちが嬉しいですよね。
家にいそいそと持って帰って、生協でお肉を買って、頑張って焼いてみました。
ワイン、美味しかったですよ(^_^)

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田仲、森脇両先生の益々の活躍を祈っているよ。
また一緒に働くことができれば嬉しいね。

さて、明後日から新年度です。
来年度はどんな年度になるのでしょうか。乞う、御期待です。

勿論、社会ですから自分と合わない人に出会うこともあるかもしれません。
どの業界でも同じでしょうが、学生のロッカー、研修医部屋(当院はありませんが・・)では時々、もしくはしばしば「あの先生、イケてないで~・・」って感じで上司の品定めが行われているはずです。

そこで「その先生について、オレついてないで~・・」って感じで進んでいきます。
でもそんなことで後ろ向きになってしまっては勿体ないですよね。
私は自分が「これは違うよね・・」と思われる仕事をすると、どうなるかを見ることができる貴重な機会だよね、と納得しておりました。

その結果を見て自分が受け入れることができないのであれば、その方法をとらなければ良いのです。
俗に言う「反面教師」ということになるのでしょうか。

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