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ピックアップ Pickup / Column

楠山Dr

患者さんの立場から見てみた手術

こんにちは。
お元気でしょうか。今日は良い天気ですね。
日陰ですと風はまだ気持ちよいのですが、日差しはキツいですね。
このネタを書くべきか書かざるべきかを迷ったのですが・・・。
ま、書くことにします。

私、先日手術を受けました。
耳鼻科の手術なんですが・・・。
以前からよく風邪をひくと鼻をぐずぐずいわせていたんです。
ちょっと鼻水とか痰が出るなぁ~って思ってお薬を飲んでいました。
ただ、この冬は歯が痛くなりまして・・・。
かかりつけの歯医者さんに診てもらったら「これは耳鼻科かもね~」と言われまして、そのまま紹介状を渡してもらって受診したわけです。

ブログで書いたかどうかは分かりませんが、僕は眼科に関してはベテランです!
何せ乳児期から受診歴がありますので。
ランドルト環は気付いたら僕の隣にいた、って感じです。  
そのためか健康診断でも、つい視力検査は頑張ってしまいます。
ただ、老眼は着実にきているのですが・・・。

さてそんなこんなで耳鼻科受診は初めてです。
御存知かと思いますが、耳鼻科の診察は管を入れるわけです。
当たり前です。
診察ですから悪いところを見ないと診断つきません。
分かるんですけど・・・。

耳鼻科の診察台は上手くできていますよね~。
ちゃんと頭がはまり込んで固定されるようになっています。
大人ですし、これでも医療従事者の端くれです。
広い意味での同僚に迷惑はかけたくないという一心で動かず、くしゃみを我慢して涙で視界が歪んだ頃に処置は終わり、「所謂蓄膿ですね~、手術した方が良いですよ」と朗らかに言われたわけです。

そういえば最近は風邪をひいたとき顔が痛くて寝れなかったな・・と客観的に考えてみると、どう考えても副鼻腔炎の症状が積み上がってきました。
医者ならそれまでに自分で診断つけろよ!と言われそうですが、専門外なのでそんなもんです。
ま、日常生活もツラいし手術をお願いする事になりました。

入院せずにやってくださるとのこと。
できるだけ良い患者を心がけているつもりですし、医療従事者は患者の模範であるべきと社会的には思われているかもしれませんが、「今回の私」はちょっと違ったようです。

手術は全身麻酔で行いますので食事は前日の24時までOK、水分は当日朝7時までですよ!と看護師さんから説明を受け、パンフレットを持って帰ってきました。

前日はカテーテルを入れていなかったのですが、結局緊急カテで急に忙しくなって、終わったのが22時頃、「明日は僕が手術なんだけど・・」と皮肉に笑いながら手術記録を書いて23時です。
流石に昼から何も口にしていないので、どうしてもお腹が減って「24時まで大丈夫だよね!」と病院を飛び出て、まずはガソリンスタンドで車にご飯を食べさせました。
その後、自分も・・と思いましたが、付近で空いている店は○源(ラーメン、伏せ字のつもり)かマクド○ルドしかありません(>_<)

汗かいたからか、どうしても塩っ気のあるポテトが欲しくなってマクド(あ、伏せ字になってない!) に駆け込み、しっかり食べて2345分です(変な食欲に負けました・・・)

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そこから自宅に帰って就寝。
翌朝は脱水ではいけないので7時前にしっかり水分を摂取して出陣です。

カテーテル検査室で時間厳守は叩き込まれていますんで、2本前の電車で着いて麻酔科の先生の診察です。
「昨日最後の食事は何時ですか?」と聞かれ、ドキドキしながら「すいません。仕事が長引いて2330分です」と小さな声で答えました。

もう「何食べたんですか?」なんて聞かれたらどうしよう、循環器内科医として恥ずかしいなって思っていたのですが、そこまでの詳細な事は幸い聞かれず(よく考えたら食事内容は必要ないか・・)、無事手術に臨む事ができました。

不思議なもんです。
施設は違えど手術室は慣れているつもりだったのですが、受ける立場でみてみると違いますね。
皆さん手慣れた動きで点滴したり、心電図を付けたりしてくださいました。

麻酔科の先生が「眠くなりますよ~」って言って、注射されたな~って感じて、マスクを当ててもらった所までは覚えているのですが・・・。

気づけば「楠山さ~ん、終わりましたよ~」という声で目が覚めました。
麻酔って不思議ですよね。
電気が切れたように寝ていました。

色々な手術がありますし、予め言われていたんですが、鼻で息ができないのは結構大変なことです。
当たり前ですが、鼻にはしっかり詰められていたので・・・。
幸い今は世間でもマスクをつけていてもおかしくない御時世ですので、看護師さんに見守られてタクシーに乗って家族と合流して帰りましたが、フラフラしますね。ホントに。

麻酔がかかるってこんな感じだったんですね。

胸部不快感は大学院生の時に同期から「正常な人のデータが必要なんだ!」と言われて薬物投与されながら心臓超音波検査をされた時に自覚しました(薬のせい)

あれから何故か狭心症の患者さんのお話を聞いていると「ピン!」とくるんですよ。
で、結構当たっています。
やっぱり、患者さんの症状を経験するって大切なんですよね。
まあ、あのボランティアが今の仕事に役立つとは・・・って感じです。

これからは副鼻腔炎の方と全身麻酔の後の患者さんの事も少しは分かるようになりそうです。
そういえば・・・とある人も風邪ひいた時に私と同じような事を言っていたような気が・・・。

お陰様で調子はだいぶ良くなってきました。
不調がある時はちゃんと治さないとダメですね。

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