
おはようございます。
今日は外で雨音がしています。
日曜日のこんな時間は大好きです。静かですね。
いつも心電図モニターの音やPHS の呼び出し音が鳴っていることが多いので、こんな時間も大切にしたいところです。
最近2,3週間ほど仕事でバタバタとしておりました。
どうしても私達、人間を扱う仕事をしておりますので、気になる人がいると病院を離れても気になるときがあります。
色々な科がありますが、ウチの心臓さんは特に時間を気にすることなく活動してくれます(>_<)。
そうなると、自分の患者さんですので何でも「ハイ、そうですか」で済ますことも性格上できず、こっそり病院を徘徊したり、急に寒くなっているので救急外来からの緊急手術などで呼ばれたりします。
勿論、当院心臓血管外科・循環器内科医師が誰か院内にずーっといるので、主治医としての判断に迷うときは連絡をくれますが、たいていのことはやってくれるので研修医時代とは違って今は助かります。
でも、気になるとベッドサイドに行きたくなるんですよね。
現場しか分からないこともありますから。
反対に自宅で悶々としているより気分がすっきりすることもあります。
昨今、働き方に関しては世間様で話題になっておりますし、どこかの国の総理の仕事スタイルに関して議論があったようですが、働きたい人は自分が管理しながら頑張っても良い、と許してあげてもいいんじゃないかな、と個人的には思っています。
そしてそれを正当に(昔は単にいることで残業時間になっていた時代もありました) 評価されれば更にフェアーだと思います。
勿論、その間違った延長線上に「ブラックな働き方」というものがあるのでしょうが、働くことができる自由、その代わり自己管理をするプロ意識、がコインの裏表にある働き方もあります。
その選択をすることができる自由、サポートする周りが大切なんだと思います。
特に私達、医師は自由人でないといけないと思っています。
自由は勝手なことをするのではなく、義務(自己管理)が裏打ちされていないと本当の自由ではありません。
とはいっても疲れてくると自分での管理が難しくなるのも事実です。
今は年齢を重ねて上司にもなっておりますが、研修医2年目の時に愛ある上司に、自分が無理をするとどうなるかという事を実地で経験させてもらったことがあります。
国家試験に合格したとき「どうせなるなら良い医者になりたい」と思っていたので、担当を当ててくれた患者さんを一生懸命診ていたら、ドンドン患者数が増えていったんですよね。
仕事も余裕がなくなるし、患者は増えるし、書類仕事も増えるし・・、となかなか厳しい状況になっておりました。
その時「楠山君、循環器志望だよね。心筋梗塞症の患者さん、来るんだけど診てくれる?」と聞かれて「無理です!」って怒っちゃったんですよ。
ハッと「あっ!」って思っても遅いですよね。
上司にこんな口きくもんじゃないです。
ただ、病棟長もその時に「ちょっとおいで」とニヤッって笑って私を連れて行き、部屋で「先生の指示、12,3人目から質が落ちていたの知っていますか?」と言われました。
コレ、とんでもなく手がかかる実習をしてくれていた事に気付きました。
この研修の目的はコントロールしながら私を壊すことにあったんですよね。
ほら、映画とかで知らないのは本人だけで周りがコントロールしているヤツです。
その先生「その患者は同僚にお願いしました。12,3人に減るまで患者当てないからしっかり仕事をしなさい。能力には限界があるので、無理しても患者さんに迷惑がかかるだけだから、君は「無理」と言えるようになりなさい」と指導されました。
おそらく質が落ちているとき、上司や看護師さん達がサポートしてくれていたようですが、身体的にも精神的にも万全ではないときは、注意力が落ちたり、決断することを躊躇するようになるんですよね。
良い仕事をするためにも「断る」勇気も必要です。
それ以降は自分に過剰な負担がかかり始めているときには分かるようになりました。
先程のように相手が「心臓さん」なので、どうしようもない瞬間はありますが、みんなに任せてできるだけ早く病院から出るようにできますよね。
だって判断に躊躇するヤツがする判断は良い判断ではないことが多いです。
様々な職種の人が手伝ってくれます。
看護師さん、技師さんは勿論ですが、書類仕事も医師の仕事の大事な一つです。
事務処理を手伝ってくれるドクターズクラークという職種があり、かなり助けてくれていますが、書類なんかは数日遅れても良い書類は遅らせます。
仕事の取捨選択も仕事のウデです。
(厚生労働省さん、医師事務作業補助者の制度には心より感謝しています・・。勿論、ウチの敏腕ドククラ集団にも)
今では年を重ねて科の管理はしているので、メンバーの完璧な把握は無理ですが、顔や話し方を見て追い込まれていそうであれば、声をかける頻度を増やしてみたり、帰せるときは病院を離れるように示唆したりします。
あと休日のはずなのに来ていたら「どしたの?」と聞いてみるとか・・。
それは私が先輩に経験させてもらった実習のお陰ですね。
ただ、最近は当科も残業時間は減ってきていて、落ち着いているときは医局も17時以降は以前と比べると静かなもんです。
時々、専攻医の場所辺りで笑い声が聞こえることもありますが、それであれば概ね当科は健康です。(なんか、釣りの話が聞こえたような・・)
頑張れるときに頑張る。
その為にも休める時に休む。
そのメリハリって重要ですね。
そういえばもう一つ、当直の時は「食べれるときに食べる、寝れるときに寝る」が先輩のモットーであったような気がします。
あと、当直の出前はラーメンなどの汁物は禁忌!そうしても麺を食べたいなら焼きそばにする。
残業中の先輩のお話は面白かったように思います。
あればクラブ活動のノリで楽しかったような気がします。
昔を思い出してこんな話をしているということは結構、少し追い込まれるぐらい忙しかったのかもしれませんね。
でも御安心を。今は仕事も落ち着いて雨音に耳を傾けることができていますので、大丈夫。
あ、残業時間も基準内で問題ありませんので!
そんな時にほっこりする話があったのですが、それは次回のお楽しみにしましょう。
では良い週末を。
もう少ししたらジムに行ってきまーす。
雨音がさっきより強くなってる・・・。

