ピックアップ Pickup / Column

新年明けましておめでとうございます。
皆さんはどのような正月休みを過ごされましたか？
私は久しぶりに正月三が日お休みを頂いて実家に帰らせて頂いておりました。

冷えてはいましたが、空はとても澄んでいて気持ちよい正月でしたね。
心機一転、今年も頑張らなければ・・・、と思った次第です。

私が子供の時、正月はお店も何もかもお休みで、ちゃんと買い物をしていなければ大変なことになる、というイメージを持っておりましたが、最近は１月２日からはほぼお店はやっているし、コンビニエンスストアは普通に営業されています(皆さん、お仕事お疲れ様です・・)。

このような時代ですので、色々な正月休みの過ごし方はあるかと思います。
今年は朝少しゆっくり起きて、朝ご飯を頂く前にまずは初詣に出かけてきました。
初詣を１月１日にするのは何年ぶりでしょうか。
ちゃんと５円玉と５０円玉を持って出かけました。
なんで神様は穴の空いたお金を好まれるんでしょうね？
誰か御存知でしたら教えて下さい。

ちゃんと２礼２拝１礼をして贅沢者の楠山は神様が「ん？」って思うぐらい色々なお願い(家内安全・今年も安全なカテーテル・自分の仕事が上手くいくこと・・等々)をしてきました。
子供の時はお参りよりも縁日の屋台のタコ焼き・リンゴ飴やおみくじに興味があり、親に「お参りしてからだよ！」と言われたものです。

その後、社務所でおみくじを頂いてきました。
今年は「吉」でした。書いてある内容が・・・

「吉と凶は巡り廻って来るものである。苦あれば楽あり。楽あれば苦あり。氷河期を越えればすぐに開運の時となる。仕事は粘り強く意思を貫いて、周囲への配慮を心がければ吉兆が現れる。利益のみの追求ではなく、人間関係重視で事を進めれば、大きな金運舞い込む。学業はすぐに結果を求めずに大志を抱け」

うーん。とてつもなく深い、深いです。
なんか、神様は私の事を見ていて下さっているように思いました。
そうですよね。「禍福はあざなえる縄のごとし」という言葉もあります。
厳しい当直の時には「明けない夜はないし、春が来ない冬はない」と心の中でつぶやいて救急外来にフラフラ出て行くこともあります。
その後、「でも・・夜の間に死んだら僕には永遠に朝はこないんちゃう？」なんて自分でツッコミ入れて寒くなったりしたこともあります。
そう言いながらも今まで生き残っていると言うことは何とかなる、って事ですよね。

仕事に関しても本当にその通り。
短期的に自分の欲求を満たすような仕事をしても長期的には商売は上手くいかないですよね。
その時、損なように見えても頑張れば後で良いことがある、これも経験したことがあります。

そう考えると頂いたおみくじは現在の私にとって必要な神様の教えなんでしょうね。
有難く戴いて心に刻み、おみくじを結んで帰ってきました。

私がお祈りする神様はもう1人いらっしゃいます。
その名は「カテ神様」です。
多分、カテーテル検査室の端っこにいらっしゃいます。
頑張っているときには黙って見ているだけですが、甘く見たり、要領をかまそうとすると小さな杖を振って大変なことを起こす少し困った神様です。

1月4日に今年初めての手術をしてきました。
「今年も基本に忠実な良いカテができますように」と予定1例、緊急1例を済ませてきました。
お陰様でお2方とも順調な経過をたどっています。
カテ神様、今年もよろしくお願いします。

今年で医師人生19年目が終わろうとしています。
神様もカテ神様も正に「楠山、初心にかえれ！」という神様からのメッセージでしょうか。

さて神様ってどこにいるんでしょうね。
以前のブログでもお話ししたように不信心・罰当たり楠山は特定の神様は信仰していないのですが、学生時代に寺院などで美しい仏像を見たとき、凛とした綺麗な石庭を見たときには何故か心が洗われたことを覚えています。

オーケストラ時代では教会でチェロを弾いたときにはそこに作曲者と神様がいるような厳粛な気持ちになりました。
あ、ショパンのエチュード1番ハ長調を聞いたときに何故か涙が出たこともあります(どうしたんでしょうね・・・ぼく)。

色々なところに神様がいるのかい？と聞かれそうですね。
個々人の価値観があるのでこれ以上はそれぞれのお考えでしょうが、神様とは皆さん1人1人の心の中にいるのかもしれませんね。
新年早々、難しい話になってきました。

とにかく今年も安全で美しい仕事・カテを目指して頑張りたいと思います(先輩は Safety, Smooth, Speedy, and Gentle と教えてくれました)。

今年も皆さんにとって実りある年でありますように。
今年もよろしくお願いします。