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ピックアップ Pickup / Column

楠山Dr

ご乗車ありがとうございました

相変わらず暑い日が続きます。
皆さんはいかがお過ごしでしょうか?
私は中年太りを懸念してスポーツドリンクを忌避し、コンビニでアイスの前を下を向いて通過し、炭酸・お茶で水分を摂っておりました。
しかしながらこの暑さで大量に汗をかいたときに流石にしんどかったので、特別措置として許可することとしました。

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イヤー、美味しいですね。
汗かいたときは電解質の補充も大切です。
確かに糖分の取り過ぎには気をつけないといけないのですが、水だけではアブナイですね。

暑さが落ち着いたら少し元に戻さないといけないですね。
ついつい人間は易きに流れるので気をつけないと。
表題のアイスは「美味しいな」と思っただけで、別に広告など利益相反はありませんのであしからず・・・。

ただ最近、朝夕にふと一瞬涼しい時を感じます。
少しずつ秋が近づいてきているのかもしれません。

さてそんなある日、車で出勤しているときです。
病院について「暑いなぁ~」と言いながら車から降りますと車の上にいつの間にか乗車しているお客さんが居りました。
いつもは降りて何も考えず駐車場の端っこからトコトコと鞄と朝ご飯を抱えて歩いて行くのですが、何故か目にとまりました。

どうやって車に乗っちゃったんでしょうね。
まさかミッションインポッシブルみたいに走っている時に飛び乗ってくることはないですよね。
信号待ちで止まっているときに「ぴょーん」って飛び乗っちゃったんでしょうか。

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バッタの立場からしたら結構ヤバい状況であったと思いますよ。
銀色の大きな板に飛び乗って「足熱いけど、やれやれ」と思っていたらいきなり動き出してあれよあれよという間に故郷を離れてしまったわけです。
運転しているヤツ (楠山) はまさか同乗者が増えたとは思わず、まっすぐ前向いて運転していますしね。

「ウエーン(>o<)、やめて~、コワいよ~」って必死にしがみついている間に車はだだっ広い病院駐車場に入って止まるわけです。
この状況、人間で言えば、「この乗り物なんだろ~?」ってたまたま空き地に止まっていた珍しい乗り物に入ってみたら、いきなり扉が閉まって気付けばアンドロメダ星雲に連れて行かれた感じでしょうか(よく分からない比喩でしたらごめんなさい)

もし私がそんな事になってしまったら、涙も出ず茫然自失としているでしょうね。
もしその状況を楽しむことができる方がいるとすれば非常に強い方だと思います。

そう考えるとツカザキ病院に着いた時にはバッタは周りを見渡して自分の住んでいる風景とは全く違い、知り合いも全然いない状況に陥ったわけです。
車から降りて必死につかまっていたであろうバッタを見たときに
「嗚呼、悪いことしたな、ごめん」と咄嗟に思ってしまいました。

もし胸が痛いのであればちゃんと私が診てあげるのですが、ちょっとこれまでバッタ語は勉強したことはなく、おそらく当院職員もバッタ語と日本語の翻訳ができる職員はいないでしょう・・。

可哀想なことをした、迷子として交番に届けても叱られそうだしな・・・
どうしたものかと考えながら後部座席から鞄を取り出して改めて屋根を見てみると、あら不思議、影も形もありません。

証拠写真は残っているので、暑さにヤラれた私の「夏の朝の夢」では無いはずなのですが・・。
もしかしたら「新天地で頑張るぞ!」って決意を新たにして新しい世界に飛び出していったのかもしれません。

人間も置かれた状況でそこで一所懸命 (一生懸命ではなく) に頑張るか、ふてくされて腐っていくか、その人の取り方で変わりますよね。
人間至る所に青山あり、バッタ君の洋々たる前途を祈ります。

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