
おはようございます。
今、新幹線の音を聞いたような気がします。
実は豊橋のホテルの中でブログを書いています。(1月11日朝)
10時の新幹線なので、もう少し時間があります。
勿論、もう朝ご飯は食べましたし(朝カレーにも挑戦しました!)、荷造りもパソコン入れたら完成で、電車の時間待ちですね。

さて、「豊橋」といえば、井上靖の「しろばんば」の両親が住んでいて伊豆湯ヶ島に住んでいた洪作(?)が豊橋に転校するところで終わっていたような気がします。
なんて文学の薫りがするブログなんでしょう・・ではなく、多分このブログを読んでいる方の中で循環器内科医がいるとするならば「ピン!」とくる方も多いのではないかと思います。
「豊橋」といえば、期待に漏れず、豊橋ハートセンターにお邪魔してきました。
とても有名な御施設で私が囓っている心臓のカテーテル治療では指導的立場にある病院です。
御縁があって少しお話しする機会と症例検討会に参加させて頂きました。
学会ではよくお目にかかる御高名な先生方の前でお話しするのは何歳になってもやっぱり緊張します。
勿論、人様の前でお話しするスライドはどんなスライドでも全力で作っています。
自分の医者人生の足跡のようなものですから。
でも自分の考えが間違っていないだろうか・・笑われないかな・・と不安になりますよね。
そうなるとその講演は医者人生25年ぐらいを賭けたギャンブルとなります。
豊橋ハートセンターの院長鈴木先生は日本のPCIのレジェンドのお一人です。
厳しく優しい先生と伺っており緊張とともに楽しみにしておりました。
またその研究会に参加されている先生方も有名な方ばかり。
10人程度の研究会です、学会よりも緊張しますよね。
特に私はカテーテルのお話ではなく前座のような感じで、ある薬剤に関係したお話をさせて頂きました。
カテーテルの専門家の皆さんだけに薬剤の話で興味を持って頂けるか不安ではありましたが、その中で鈴木先生より「カテーテルの専門家だけど、血管ではなく、私達は患者という人間を治療しないといけないね」とコメントを頂きました。
実はカテーテルを専門にしていると、どうしても専門家の弊害が出ることがあります。
私もそのような時期があったとは思うのですが、カテーテル治療で血管を治すのではなく、患者さんが Happy にならないと手術の意味がないよね。と最近思うようになっていたので、とても嬉しく心強く、少なくとも自分が進もうと思っている方向性は間違っていないんだな、と思う事ができました。
私はもうすぐ年齢の10の位が変わろうとしています。
この年になると怖いもの無いんでしょ?と思われるかもしれないですが、独りになっていくので反対に怖くなることがあります。
あのようなカテーテルの「超」専門家の先生が仰る「血管ではなく患者を大切に」という言葉だからこそ、言葉にできない位の重みがあります。
その後は症例検討会に参加させて頂き、楽しく議論をさせて頂きました。
ただ、自分の意見が間違っていないか気になりましたが・・。
お食事も一緒にさせて頂き、教育のこと、研究のことなど学会会場では伺えないこと、今の課題なども知ることができ、翌朝でも少し興奮状態にあるようです。
当科でも時々、他の施設へ勉強させて頂くチャンスを頂きます。
その時には当科の先生方に見聞を広めてきて頂いたり、そこで友人・知人ができればと積極的に参加してもらうようにしています。
実は私は久しぶりにそのような機会を頂いたのですが、やっぱり自施設の中で頑張っているのも大切なことですが、時々外の世界に出て自分がいる世界を客観視することは大切だと思いました。
この研究会に誘ってくださった先生が、食事会の帰りに「多分先生はあの中で僕の次に上じゃないかな」と笑っていらっしゃいました。
少し前まではカテーテル業界では「若手」であったはずなのですが、時の流れは自分が思っている以上に速く、そんなことになっていたようです。
私は運が良いようです。
なぜならカテーテルをここまで続けることができたのは色々な方のお陰だと思うからです。
有難い話です。
そのお世話になったカテーテル業界に何を返すことができるのか・・・もしかしたらそれが私の次のテーマになるのでしょう。
そういえば今年の最初にとある「嫌いではない」先程とは違う先輩 (すいません。屈折してます・・) からメールを頂き、その中に「先生は私の下だけど、多くは君の下です。正しいと思う事をしなさい」と指導・encourage ? (良い日本語って難しいですよね。この単語、励まし。鼓舞かな) されたような気がします。
何が正しいのか、その判断を客観視できているのか。その人の為になるのか。
歴史でも「正しいことをする」という決断で、結果的に恐ろしい結果を招くこともあったはずです。
先程の先輩の言葉、たった31文字なのですが、実はとんでもなく難しい一文ではないかな、と感じます。
いや、30歳代では感じることができなかったかもしれないですが、今ではその難しさを感じることができます。
今年最初からこのような大きなテーマを聞きます。
どうしたんでしょう。やはりこの年は一つの区切りの年かもしれないです。
今年は私にとっては難しく、大切な1年になるような気がします。
さて、50分後に新幹線がきます。
そろそろチェックアウトしてお土産でも買うかな。
最後にお誘い頂いたとある先生、ありがとうございました。
症例検討だけではなく、自分の中で大切なテーマが見つかったような気がします。
他人よりも頑張って厳しい状況を経験してきたからこそ、指導もできるし優しくもなれるのですね。
カテーテル2年目の1年と25年目の1年の成長度は全然異なりますが、でももう少しカテーテルは上手くなりたいな・・・。
食事会の時に珍しい杯を出して頂きました。
よく見ると、めでたい熟語が沢山書いています。今年も良い年になりますように。


そうそう。皆さん信号で「黄色い矢印」御存知ですか?
確か、路面電車の信号ですよね。
豊橋は路面電車があるようで、私、初めて「黄色い矢印」の信号を見ました!

