キービジュアルの画像

ピックアップ Pickup / Column

楠山Dr

可愛いヤツが来ました

こんにちは。
今日は酷い雨ですね。(625)
シトシトと雨音の中、朝起きました。
こういう日は朝でも少し暗いですし、そのままベッドで本でも読んで、寝落ちというのが休日のゴールデンパターンといった感じでしょうか。
しかし、残念ながらそんな贅沢は許されず、身繕いをして外に出てみると結構な雨が降っていました。
もう梅雨って終わったんでしたっけ?
うつむいて水溜まりを避けながらも段々靴下とズボンの裾が湿ってくるのは少し気持ち悪いですよね・・。
雨音を聞くのは好きなのに濡れるのは嫌い、なんと自己中なヤツでしょうか!

さて、ある日とある放射線技師が私に近づいてきました。
彼が言うには私の放射線防護服に穴が空いているとのこと。
皆さん!「穴?」って本当にセーターが虫に喰われた穴じゃないですよ!
放射線防護服の劣化で放射線を遮蔽できていないところが出てきた!ってことですよ。
(
防護服は時々、放射線が透過していないかチェックしないといけないんですって!)

むかーしのブログに書いた記憶がありますが、私の初代防護服は研修医2年目の時に先輩が作って下さったものです。
それは大切に10年ぐらい使っていたのですが、やはり同じ事が起こって涙を飲んで、カテ室での酸いも甘いも一緒に経験した出来事を思い出しながらお別れしました(>_<)

最初は青色、そして2代目は黒に赤字で名前が刺繍された物を大切に使っていました。
多分、新しいカテーテル検査室になった辺りで新調したように記憶していますので、約8年一緒に仕事をしていた戦友です。

祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり、沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。
(
平家物語) 

でしたっけ。
形有る物はいつか壊れますもんね。仕方がありません。

黒って色。私好きなんです。
何も足さないし、何も引かない、潔くて綺麗じゃありません?
あー、大丈夫ですよ!他の色も好きですから。
そこまで人間性は暗くないです。
でもシンプルな物が好きで、白いシャツと黒いスラックスって好きなんです。

兎も角、技師に新調しましょうね。
どんなのが良いですか?と聞かれてもあんまりパッと思いつきません。
模様が派手な物もあります。
でもそんなのにはあんまり惹かれなくて「一緒ので良いよ」と素っ気ない返事をしてしまいました。
それに中年医師が可愛い防護服とか派手な防護服を着て病院を歩いているのを患者さんや御家族に見られるのも恥ずかしいですし、客観的に想像するだけでイタい。

話はそれで終わり、ある日その技師が当科の後輩と一緒に来てくれました。
「何か問題でも起こったかしら?」と少しだけ身構えましたら、持っている大きな箱を開けてくれました。

32be0c37bba9b6d2ab9949f2e21f3e0b-1783067590.jpg

ビックリ!新調された防護服が入っていました。
しかも黒色で前と同じく、赤字で名前を入れてくれています。
ああ、嬉しいな、と思って見ていますとある生物と目が合いました。

f1208aa743ce122e822530e74bae7a21-1783067619.jpg

胸元にペンギンがいます!
「えっ?!」と技師の顔を見ますと、「先生が選んでくれたんですよ」って言うじゃないですか。
その当人は仄かに微笑んで私を見ていましたけど。
(
相変わらず奥ゆかしいな、貴女)

私のプレゼンテーションをご覧になった方は御存知かもしれませんが、実は私、スライドでイヌやブタやペンギンのイラストを使うことがあるんです。
(
スライドを柔らかくするために)
そのペンギンを知っていて付けてくれたんでしょうね。

4c4b1ae64fa83e11ec58ad82955d5300-1783067642.jpg

優しいな~、っと嬉しくなりながら当然その場で試着です。
実はカテ屋さんは私ぐらいの年になりますと腰痛に悩まされる人がいます。
それをきっかけに引退される方もいます。
私も1年ほど前に腰痛を自覚するようになりました。

整形外科の先生に相談するとインナーマッスルを鍛えましょう!と言われて、月1回のジム通いと入浴前のトレーニングが始まりました。
お陰様で1日中カテ室に立っていても痛くなくなってきたのですが・・・。
ですので、ジム通いはカテーテルの維持という仕事の一環でもあります。

新しい防護服、見た目は先代と同じですが明らかに工夫されていて機能性は上がっています。
着用してみると腰でしっかり圧迫して止めるようになっています。
そうすると腰で止めるので肩に負担がかからないので、腰も楽になります。

やっぱり新しい物って良いですよね。
色も、名前もそのまま。
でもペンちゃんが付いてきました。
ペンちゃんを付けようって考えてくれた後輩とその技師さんの優しさとちょっとの遊び心が何より嬉しい。
仕事場でのこんな事ってスゴく心の栄養になります。
ペンちゃんもスライドの中から現実の世界に出てきたので何か、ご満悦のように思えます。
ただ、コレは僕のセンスでは絶対にできない選択です。
選んでくれた彼女の優しさを感じます。

嬉しいので早速新しいのを使い出すと看護師さんにも「それ、ペンギン?どうしたんですか?」ってみんなに声をかけられます。
(
ま、私にではなく、多分ペンギンに声をかけているのでしょうけど)

新しいペンちゃん付き防護服を着て、これからも良い仕事をしないといけませんね。

いつの間にか防護服も3代目です。
最初の防護服は私が大阪から姫路に赴任するときに先輩の想い?愛情?心配?激励?が入っていたと思います。
先代は私の自分なりの決意でしょうか。(だから何も足さず、何も引かない黒を選びました)
今回は私を見てくれている人達の優しさが入っているようですね。
とても有難い話です。

手術をしているとき時々孤独感を感じることがありますが、ペンちゃんもいるので、ちょっと寂しくなさそうですね。

さてペンちゃん、今日も良い仕事をするかね。(なんかコクコク、と頷いていそうですね)
ありがとう。

0afae8f8705eca9c4c0f95f0c8dabad5-1783067740.jpg

一覧へ戻る

ページトップヘ