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ツカザキヘルスラボ

採血前の食事が結果に影響⁉~食事で変わる検査数値~

みなさんこんにちは!ツカザキ広報編集部です!(*’ω’*)

病院受診時や健康診断で血液検査を受けたことありますよね。
採血の前は食事を摂らないように言われたことはありませんか?

今回はツカザキ病院 臨床検査科 臨床検査技師による、「採血前の食事が結果に影響⁉~食事で変わる検査数値~」のコラムをお届けいたします。

「次回血液検査(採血)があるときは食事をせずに来院してください」とお願いされることが多いと思います。「なぜ食事をしてはいけないの?」と思われる方がいるのではないでしょうか。今回は採血前の食事が血液検査にどのような影響があるかお話したいと思います。

そもそも、どうして食事が必要なの?

なぜ私たちは生きるために食事を摂らなければならないのでしょうか。
私たちの身体を構成している一つ一つの細胞には寿命があります。例えば、酸素を運搬している赤血球の寿命は約120です。老化し、機能しなくなった赤血球は脾臓などで分解されます。分解されているにも関わらず血液中の赤血球の数はほぼ一定です。これは死んでいく赤血球の数だけ新たな赤血球が作られているからです。
同じように皮膚や肝臓など身体中の細胞が日々作り替えられています。老化した細胞を分解し、新しい細胞を作るために私たちは食事をし、栄養を摂らなければなりません。

 

食べ物の消化と吸収

私たちは食事をして栄養を摂りますが、食べた物がそのままの形で栄養になるわけではありません。食べ物を限りなく小さく分解することで栄養素として吸収します。この分解していく過程を消化といいます。

消化には物理的消化と化学的消化があり、物理的消化は食べ物を砕いて細かくしていくことです。
口の中で咀嚼したり、胃の中で撹拌(かくはん)したりという過程がこれに当たります。物理的消化によって食べ物を限りなく細かくできたとしても十分に分解されたとはいえません。栄養を吸収するためには血管の壁を通り抜けられるほど小さな分子でなければならないからです。

血管の壁を通り抜けられるほど小さく物質を変化させることを化学的消化といいます。体内に存在するたくさんの酵素がこの化学的消化を助ける働きをします。

消化酵素は物質を化学的に切っていくハサミのようなものです。ただし、なんでも切れるわけではありません。酵素の種類によって切れるものと切れないものがあります。
例えば、炭水化物に含まれているデンプンは唾液などに含まれているアミラーゼという消化酵素によって分解されますが、胃液に含まれる消化酵素であるペプシンはデンプンを分解できません。デンプンはアミラーゼによってマルトースに分解され、マルトースが小腸に来ると小腸の細胞にあるマルターゼという消化酵素が働き、グルコースとなって小腸に吸収されるのです。

 

検査値への影響

血液検査前に食事を摂ってしまうと、消化・吸収を行い、様々な栄養を血管内に取り込んでしまいます。
特に糖分は早々にブドウ糖として血管内に取り込まれ、血糖値や中性脂肪の値が上昇してしまいます。
このように、採血前に食事を摂ることによって血液検査に影響が出てきてしまう項目があります。正確な検査結果が出ず、実際の健康状態を把握することが難しくなるため、「血液検査があるときは食事をせずに来院してください」とお願いすることがあります。

■食後大きく影響をうける項目
上 昇 血糖値
中性脂肪
インスリン
低 下 無機リン
亜鉛

血液検査の基本は空腹時採血です。食事をしてしまった場合、採血前に医師(あるいは採血担当者)に確認をおこなってください。

※おおよそ食後10時間くらいまでは影響が出ることがあります。(ピークは4~6時間)
※血糖値は、食後すぐに上がります。甘い飲み物も影響しますので気を付けてくださいね。

 

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