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手掌多汗症に対する試み

手掌多汗症に対する試み

手掌多汗症での最大の問題点は予期せぬ代償性発汗でした。代償性発汗とは術後、手掌の大量の汗はかかなくなりますが、他の部位に術前より大量の汗が生じることです。術後、“こんなはずではなかった”と後悔されることの多い合併症です。
残念ながら代償性発汗を完全に無くす手術を行うことは現在でも困難です。通常、我々は基本的に細径胸腔鏡用具(3mmスコープ)を用いて両側胸部交感神経の第3+4交感神経の切離を行います。しかし、代償性発汗がどうしても気になる方は1側のみの第4交感神経もしくは第3+4交感神経の切離をまず行い、代償性発汗および手掌多汗の改善の程度を見極めた上で、対側の交感神経の切離(第4もしくは第3+4)を行います。こうすることで、最大の合併症である代償性発汗の程度と手掌止汗効果をバランスの良いものにできると考えています。

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