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脳動静脈奇形

脳動静脈奇形

原因は明確にわかっていません。人体には心臓から動脈という血管から流れ出し、毛細血管などに分岐していき、臓器に至り、そこから静脈という血管に集まり、心臓へ帰るという大きな流れがあります。脳動静脈奇形というのは、脳の一部分に異常血管(脳の動脈と静脈の間に細かな異常な血管ができたり、動脈と静脈が直接つながったり)があり、そこを介する動脈と静脈の間に短絡(異常な連絡)があるという病態です。動脈と静脈に様々な変化が起き、このため、脳出血や脳室内出血、脳梗塞、痙攣などを起こし、意識障害、言語障害、手足の麻痺、顔や眼の障害などをもたらし、死にいたることもある病気です。

症状

出血、虚血による神経症状の出現、頭痛、痙攣というような症状でみつかります。
治療を考えるにあたり、考慮すべき問題は今後、出血を起こすかいなかという問題だと考えます。一般的に出血の確率は1年間に1~2%(報告によっては4%)と言われています。なぜ出血するか、どこから出血するかは現在いろいろ検討されていますが、明確なものはありません。しかし、脳動静脈奇形の中に小さな動脈瘤があり、それが出血する、または動脈と静脈の間に直接の連絡があり、その周辺から出血する、導出静脈が閉塞していたり、狭窄していると出血しやすい、などと言われています。

治療の適応と種類

再び脳出血や脳梗塞が起こるのを予防するためには、異常な部分を少なくしたりしなければなりません。また、異常な流れを長期留置すると、静脈側に狭窄閉塞をきたし、出血を助長したり、症状を呈したりするようなこともあるようです。このような病態を予防する為には、手術、塞栓術、放射線療法を単独で、あるいは適宜組み合わせて治療します。

  1. 外科的摘出術
  2. 血管内手術
  3. 定位的放射線照射

があります。当院では血管内手術、外科的摘出を組み合わせて治療を施行するようにしています。
また定位的放射線照射については、病病連携として大阪市立総合医療センターや近隣のガンマナイフ施行可能施設にご紹介しています。

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