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ICL(有水晶体眼内レンズ)とは

患者さんからよくいただくご質問にお答えします

患者さん向けご案内
このページは、ICL手術をご検討中の方に向けた一般的なご案内です。
実際に手術が適しているかどうかは、診察と精密検査の結果をもとに担当医が判断します。

はじめに

ICLとはどのような治療ですか?

ICLは、近視や近視性乱視を矯正するために、眼の中へ小さなレンズを入れる治療です。角膜を削る治療ではなく、ご自身の水晶体を残したまま視力矯正を行う点が特徴です。必要に応じて、将来的にレンズの交換や摘出を検討できる場合があります。

どこにレンズを入れるのですか?

レンズは、黒目の後ろにある虹彩のさらに後ろ、水晶体の前に入ります。眼の表面にのせるのではなく、眼内の決められた位置におさめるレンズです。


図1. ICLレンズの位置

どのような方が対象になりますか?

ICLは、近視や近視性乱視があり、裸眼での見え方を改善したい方に検討される治療です。特に、強い近視がある方や、角膜を削る手術には慎重になりたい方に向いている場合があります。一方で、誰にでも適しているわけではなく、年齢、度数の安定性、前房深度、角膜内皮の状態などを確認したうえで適応を判断します。

手術前にはどのような検査が必要ですか?

手術前には、視力や度数だけでなく、眼の形、前房の深さ、角膜の状態、角膜内皮細胞、眼底の状態などを詳しく調べます。ICLではレンズの度数だけでなく、眼に合ったサイズ選びもとても重要です。そのため、術前の精密検査は欠かせません。

手術はどのように行いますか?

一般的には点眼麻酔で行い、小さな切開からレンズを眼内へ挿入して、所定の位置に整えます。手術時間は比較的短いことが多いですが、実際の流れや術後の注意点は、眼の状態に応じて担当医がご説明します。


図2. ICL手術の流れ

ICLの特徴

ICLの良いところは何ですか?

大きな特徴は、角膜を削らずに視力矯正を行えることです。そのため、角膜の厚みを保ちたい場合にも選択肢になりえます。また、メガネやコンタクトレンズに頼らない生活を目指したい方にとって、有力な治療法の一つです。

注意しなければならないことはありますか?

はい。ICLはメリットの多い治療ですが、眼内手術である以上、注意点もあります。感染、炎症、眼圧上昇、白内障、夜間のまぶしさやハロー・グレアなどが問題になることがあります。治療を受けるかどうかは、期待できる効果だけでなく、こうしたリスクも含めて十分に理解したうえで決めることが大切です。

主な注意点 説明

感染・炎症

どの眼内手術でも起こりうる合併症で、早期対応が重要です。

眼圧上昇

一時的に眼圧が上がることがあり、追加治療が必要になる場合があります。

白内障

水晶体との位置関係などにより、白内障が進行することがあります。

見え方の違和感

夜間のまぶしさ、ハロー・グレアなどを感じることがあります。

追加処置

レンズの位置調整や、まれに交換・摘出を検討する場合があります。

よくあるご質問

Q.誰でも受けられるのでしょうか?

A. いいえ。前房の深さ、角膜内皮細胞、白内障や緑内障の有無、度数の安定性などを確認したうえで適応を判断します。検査の結果によっては、別の治療法をご提案することがあります。

Q.手術は痛いですか?

A. 多くは点眼麻酔で行います。強い痛みは少ないことが多いですが、感じ方には個人差があります。不安なことがあれば、事前に遠慮なくご相談ください。

Q.術後は通院が必要ですか?

A. はい。術後の通院はとても大切です。見え方が良好でも、自覚症状がないまま眼圧やレンズ位置に変化が出ることがあります。決められた時期に受診し、経過を確認していく必要があります。

Q.老眼も治りますか?

A. 一般的なICLは主に近視・近視性乱視を矯正する治療で、老眼そのものを治す治療ではありません。年齢に伴う近くの見えにくさについては、別にご相談いただく必要があります。

最後に

ICLは、近視や近視性乱視でお困りの方にとって、有力な治療選択肢の一つです。ただし、すべての方に適しているわけではありません。当院では、術前検査を丁寧に行ったうえで、患者さんお一人おひとりに合った治療かどうかを判断しています。ご興味のある方は、どうぞお気軽にご相談ください。

ご相談の際は、現在の眼鏡・コンタクトの使用状況や、普段のお仕事・運転の有無などもお聞かせください。
治療選択の参考になります。

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