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Top > 1日25時間働く循環器内科部長BLOG > 二月の勝者
2022.02.04

二月の勝者

 って番組、皆さん御存知ですか?どうやら漫画が原作のようですね。私は最近そのような番組がある事を知りました。実は題名を見てあらすじだけを読んだだけですが、どうやら中学入試をテーマにしたお話のようです。
 中学入試に関しては以前もこの時期であったでしょうか。少しブログで書かせていただいた様な気がしますが、実は私も中学受験をしておりますし、中学受験を目的にした塾で事務員(教材印刷・電話番・採点・ご飯の買い出し・子供の最寄り駅まで送迎・掃除等々・・)、極めて稀に理科講師をしておりましたのでこの時期になると感慨を覚えます。

 中学受験が良いか悪いかは、その人の価値観・考え方・合う合わないなど色々ありますので良い悪いを議論するわけではありません。ただ自分の入試や子供達(今では十分大人でしょうが)の事を思い出します。

 色々な子供達に会いました。めちゃくちゃ真面目な子、面白いことを言うけれどやるときの馬力は凄い子、どうしても宿題で答えを写してやったフリをする人、みょーに大人びている子、甘えん坊な子等々、当たり前ですが同じ子はいなかったですね。

 私が働いていた塾は小学校3年生からクラスがありました。小学校3年から6年までですと4年間一緒に過ごすことになります。小さな塾でしたので子供との関係は大きな塾に比べると密接です。
 小学校3年の時は授業が終わると講師によじ登ったり悪戯をしていたのが、4年、5年になると会話はありますが、ちょっと距離が開いてきます。更に6年になってくると一部の子供達は自分たちが受験生である事を自覚し始めます。それでも夏休みぐらいまではまだ余裕あるんですよ。
 しかしながら夏期講習が始まると13時から21時30分まで授業がありますので段々雰囲気が出てきます。御存知の通り夕食は塾で食べます。私が小学生であったときは塾から出ても良かったので、近くのマクドナルドで買ってくることができたのが嬉しかったのを覚えています。今は安全面・防犯面から塾から出ることができず、昔を知る私としては可哀想です。当時はセットが500円玉で買えたんです!お弁当持ってきていた友人がポテトを欲しがるので一緒に食べていました。

 その辺りからテストも増えてきて毎日怒濤のような勉強量が課せられます。私の時は同じ塾の大阪の玉造と堺東を1日の間にハシゴして授業を受けていました。小学生なのに電車で移動?!と思われるでしょう。
ただ、みんなもやっているので「そんなもんかな・・」と思ってしまうと受け入れることができるんですよね。移動時間は休憩時間と思っていました。映画で子供の時から暗殺者として育てられたら暗殺が普通に育つ登場人物を見ましたが(Leon だっけ)、そんな感じですね。目つきでさえ試験問題を解く時の眼は鬼気迫る眼をする子供もおりました。

アレをもう一度しろ、と言われても僕はもう無理ですね。多分、一番真面目に勉強をしていたのではないかと思います。自分の中の変な自信ですが状況が苦しいとき、中学受験やってきたから、ま、何とかなるわ、って思うこともあります。

秋が来ると時間は更に加速して過ぎ去り正月が来ます。年末年始、塾は臨戦態勢です。生徒として参加したときは追い込みでマシンと化していましたし、塾の事務員側で参加したときは年末年始は1月1日の午前だけお休みで、あとは出勤です。朝はお餅を食べて、割り増し給料が嬉しかった記憶しかありません。

試験1週間前になりますと子供達も親御さんも顔が引きつってきます。ただ子供達より親御さんの方が大変な思いをされていたように思います。そりゃそうですよね。小学校6年生より親の方が視野が広いですもん。「先生、うちの子大丈夫でしょうか」と聞かれて「彼はよく頑張っていますよ!」と回答になっていない返事をしていました。

試験本番の日、自分は父と朝早くに家を出たのを覚えています。その日は雪が降っていました。後ろを振り返って数回母に手を振って行きました。何故かやることやったし・・・と緊張はしていましたが、明鏡止水の心でした。学校の前で塾の先生が両手で握手をして暖めてくれたのを覚えています。
父とも別れ学舎に入ったときに初めて急に孤独を感じました。どうやってもこの建物の中で頼りになるのは自分の力だけ、って思ったんです。ある種子供が自立した瞬間なのかもしれません。

合格発表の日、母と見に行ったのですが道中に「入学金持ってる?」と聞いたそうです。母は「払わせてくれなかったらどうやって慰めよう」と思っていたみたいですね。
 今はネット発表もあるらしいですが、当時は掲示板が時間になると張り出されます。受験番号は331番だったのですが、311番を見て「あった、あった!」って母に言いました。途中で間違いに気付いて331番を探しに行ったのですが・・・もし無かったら・・学校事務所に書類をもらいに行ったとき発覚したら・・・と思うと今でも背筋が寒くなります。

 塾で働いていると色々思います。実は分かっているのですが全員が上手くいくわけでもないのです。特に中学受験は浪人があるわけでは無いので、受験が終わればそれぞれの道を進んでいきます。勿論、成否は子供にとっても親御さんにとっても非常に重要なことだと思いますし、上手くいった場合は自信につながるでしょう。親御さんは本当にお疲れ様でした。

 ただどんな結果に終わってもある種、ビックリするぐらいの勉強量・努力した経験は全員に残ります。また所詮中学受験なんて人生のチェックポイントの一つでしかないのです。
 第一志望に合格したとしても、そこでだらけてしまっては受験をした意味はありません。あくまで人生にすれば途中の乗換駅みたいなものです。そんなことなら他のことに時間を使った方が人生には有意義でしょう。人間至る所に青山あり、その場その場の与えられた状況でベストを尽くす。コレは少なくとも大人になっても間違いない真実でしょうね。

 今は中学入試は関西は1月、関東は2月だそうですね。1月の戦士達よ、お疲れ様でした。まずはゆっくり休んでね。ただ、そこで人生の目標を達成したわけじゃないから燃え尽きたらダメだよ。中学高校は人間形成で大切な時期です。それぞれの場所で良い人に会えることを祈っています。

 今は大学受験、医師国家試験は2月5日、6日だそうです。それぞれの夢に全力で向かって欲しいですね。
先日、受験業界に少しでも居た人間には悲しいニュースが2つありました。正々堂々と戦ってほしいですし、確かに入学試験は相対評価(合格人数が決まっているので)ですが、自分との戦いなんです。他人を傷つけてもそこには名誉は無いです。それが分からないのであれば参加資格は無いのだと思います。

 それぞれの桜咲きますように・・・。

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