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2019.06.18

変わる物、変わらない物

 こんにちは。お元気ですか?このブログは名古屋・京都間で書いています。移動時間って好きですね。どうしても院内におりますと内線がかかってきて考え事をしていても中断せざるを得ません。
 考え事ってちょっと外界から隔絶された状況で考えないと良い考え、浮かばないですよね。ですので、移動中に徒然なるままに考えることにしています。

 さて、今回もCTO Club に行ってきました。毎年この研究会には参加しています。CTOってアイドルグループではなく、Chronic Total Occlusion (慢性完全閉塞です) と言います。 
当科のホームページにありますようにその CTO は石灰化と共に我々のカテーテル治療ではまだ十分に克服できていない分野の一つです。CTO Club はそれにフォーカスした研究会です。学会は非常に大きな催し物ですが、この会は非常にこじんまりして凝縮した会です。去年もブログに書いておりますが、参加してきました。

 今年も血管内超音波検査の教育セッションでお話しさせて頂く機会を頂きました。スライドは実は去年と大きくは変わっていないんですよね。実はスライドが去年と大きく変わっていないのって手抜きだったり、オリジナリティーの欠如なんじゃないの?と思って、「今年は私じゃなくても良いんじゃないんですか?」とお伝えしたことがあります。
 しかし先方からは「去年と同じでも良いですよ」と言われてしまいました。

 私も皆さんの前でお話しする機会を得ることがあり、一応プレゼンテーションに関しても小さくプロ意識は持っているつもりでしたので、少しだけ新しい話題を追加して舞台に臨みました(気分はピアノの発表会と同じです)。

 会場も去年と同じ、司会の先生も同じです。私の中身も同じ、変わっているのは私のウエストサイズだけじゃないの?!と思って悶々と出番を待っておりました。
さて名前を呼ばれて、いざお話を始めて見ると去年と同じで皆さん聞いて下さるし、私のスライドをスマホで撮って下さっている方もいる!拙い英語のスライドですけど、嬉しくないですか?心の中で「著作権なんか有りませんので、どうぞどうぞ」と思ってしまいました。

さて、プレゼンが終わり主催されていた方とお話 (飲んで!) をしていますと「血管内超音波の構造や基本的な事をお話しして頂くので変わる必要はないですよ」って感じで言われました。

 確かにその通り。どうしても新しいもの、珍しい内容に話題は行きがちですし、お話しする方はその方が格好いいって思っちゃうんですが、独りよがりなのかもしれませんね。
 それにCTO Club とはいえ教育セッションですから、基本的なところをもう一度立ち返って考えてみる、大切なことだと思います。

 聞く立場から考えてみると、極めて特殊なテクニックをお話し頂いても「こんなことはしないよ!」って思えば、どれだけ良いプレゼンテーションでも意味が無くなりますし、当たり前の基本をお話し頂いた方が、「明日からの手技に役立つな!」と思ったことがあります。
 それに基本的な事をお話ししていても、お上手な先生ほど私達の興味を引くように、大切なことを教えて下さるんですよね。多分、手技が上手なのは特殊なことが上手なのではなく、基本にどこまでも忠実にできる方なのだと最近思うようになりました。

 そう考えると私のスライドは基本的なところは変えようがないのかもしれないですね。もし次機会があるときに今日からその時までに新しい情報があれば、それを問い入れて update する事は必要でしょうね。ま、次があるかどうかは私のプレゼンを聞いて、聴衆の方が判定されるわけですが。

 実はその講演の後の「お疲れさん会」ですが、去年と同じ店(名古屋「こくら」って店です) でやって頂きました。お店も変わらず、シェフも変わらず、メンバーも変わらず、案内された席も変わらず、シェフも私達のことを覚えて下さっていました。

 そのシェフの声ってとっても魅力的なんです。落ち着いた丁度良いスピードです。これも仕事をしながらその声に至ったそうです。私もカテ室・講演の声はそんな感じで試行錯誤で作った声でもあります。同じ考え方の方と出会って嬉しくなりました。

 お料理を頂きながらお話ししていますと、先程のお話に参戦して下さいました。シェフも時々考え方が揺らぐことがあって、自分の中で葛藤されることがあるそうです。勿論、頂くお料理・メニューは十分吟味されてお出しになっているのに。葛藤の結果、変えてみたら変えた瞬間からお客さんから「味が変わった」と御指摘を受けて元に戻されたみたいです。
 良い物を作っていてももっと良い物を創造したい、という情熱、想い。正に厳しいプロ意識ですね。変えてみて周囲の意見を聞いて元に戻す謙虚さ、私も見習いたいものです。

 そうです。カテも同じですね。私はシェフで患者さんと御家族がお客さんになるのでしょうね。お客さんに「あの店、美味しかったね。また行こうね(これは病院だからダメ!)」と言われたいですね。
どこまで技術は進歩しても基本は変わりようがありません。手技の基本・大切な考え方、変わらない物がないといけないのですね。

 非日常の環境で色々な話をさせて頂き、リラックスした時間を過ごすことができました。
さて、今週 正にそのCTO の手術があります。名古屋で指導的なお立場の先生方の手術・考え方を勉強してきました。同じように良い手術を新しいカテ室で表現したいものです。患者さんに喜んで貰えるように頑張ってきます。

 お、もうすぐ新神戸につきそうです。現実に戻ることにしましょう。皆さん、お元気で。

地域の先生方へ(紹介手順)