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2021.05.11

観涛処

 皆さまゴールデンウイークは如何でしたでしょうか。
COVIDのおかげで、何処へも行けなかったという声を聞きますが、僕はといえば、普段から、ちょっと興味があったのに、なかなか行けない場所を攻めてまいりました。
高砂の観涛処です。当日書いた日記を披露させていただきます。

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風が強い。
未だ落ち葉の残る人気のない山道を登ってゆく。
頭上の木々が風に揺られて荒波のような音を立てる。
少し苦しくなってきたころ、ふと目の前が開けて、その文字はあった。
觀濤處
一辺1.8mにもなるというその字は、魂の抜けた顔真卿とでもいうような、柔和で優等生的な文字であるが、もとは19歳の儒学者が書いたものであると知ると見事なものである。
この石碑は、若くして亡くなった息子を悼み、その文字を父親が刻ませたものと傍らに解説がある。
その父は孫まで早くに無くし、寂しく人生を送っていると書く。
天保7年のことである。
悲しんだ父も、惜しまれた息子も、既に世には居ない。

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 敬愛する司馬遼太郎先生風に、気取って書いてみたのですが如何でしょうか。

 いろいろな施設が閉まってしまい、何処へも行くところが無いと嘆くよりも、殆ど人がいない穴場を狙ってみるのも手かもしれません。家を出て、ここへ行って帰ってくるまですれ違った人は3人だけでした。

 爺くさいですって?
 まぁそうかもしれませんが、「ブラタモリ」を愛する人々も沢山いる世の中。

 身近なところに、意外な魅力を秘めたものがあるのを発見していくのも一興かと思います。

 なによりも天保年間に深々と岩に刻まれたこの巨大な書は、文政年間に西日本を覆った「コロリ禍」を乗り越えた人々によって作られたものだと思うと、人間の力を深く信じずにはいられません。

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