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1日25時間働く循環器内科部長BLOG
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2022.08.15

同じ見え方を持つ2人

 おはようございます。暑い日が続きます。いかがお過ごしでしょうか。実は楠山なぜか今朝は4時に目が覚めてしまいまして、ちょっとけだるさを感じながらブログを書いております。そこで二度寝をすれば良かったのですが、枕元にあった小説を読んでしまい、気がつけば6時を過ぎておりました。

 先日のお休みに散髪に行ってきました。人間見た目ではなく、中身だよ、と思っている楠山ですが、どうしても外来では初めてお目にかかる方もいらっしゃるし、入院したことのある患者さんは御存知でしょうが、寝癖ばっちりの頭で回診もしております。でも最低限の清潔感は必要だと考えております。
 ですので、眉毛がつながってバカボンの警察官(ほんかんさんだったかな) になる前に定期的に散髪屋さんに行っております。

 行きつけの散髪屋さんですので、椅子に座ったらそのまま寝てしまっても大丈夫なお店です。その日は大繁盛しておりましたので、髪を切ってもらった後、顔を剃るところから交代されてました。
 大体いつもはその段階で意識消失発作を呈しているのですが、この日は交代した方とお話をしていました。どうしてそんな話になったのかは忘れましたが、音楽の話になりました。

 私はバッハ、その彼はドビュッシーが好き、という話になったとき、バッハは数学的な美しさでデッサンの様な感じ、ドビュッシーは水彩画のような色がありますね・・などと話の感性があっていたのか楽しく話をしておりました。

 この方も音楽を聴いて視覚的なイメージが頭の中に浮かぶんだと、とても身近に感じました。気持ちよくて寝てしまう散髪は幸せな時間ですが、仕事とは全く異なるお話で盛り上がるのも良いですよね。

 音楽を趣味にしていない皆さんから見ていると、バッハは鉛筆のデッサン、墨絵の感じ、ドビュッシーはフルカラーの絵画、なんて話は訳が分からない話ですよね(個人的意見ですよ!)。いかがでしょう?バッハの楽譜ですが、同じような形で数学的な感じしません?

 コホン。兎にも角にも全く初対面の人でも趣味で話があったときには嬉しくなるもんです。 いつも行くお店ですので顔は知っていたのですが、今回の事で仲良くなれた気がします。

 仕事の話に戻ってしまい恐縮ですが、さっきのような専門家同士でのお話では、参加している人にとってはとても面白く感じますが、その他の方には暗号のような話になります。

だって・・「高度石灰化でトーチャスな病変に対するロータブレータはステントの治療成績の為には非常に意義のある手技であるけれど、イメージングデバイスで病変部の石灰化の分布とガイドワイヤーとの位置関係を十分把握してアブレーションしないと効果的かつ安全では無いですよね」なんて言われても意味不明ですよね。

勿論、カテーテルの研究会では多分興味深い話題ですが、同じ内容を患者さんや御家族に説明するのには不適切です。最近、思うのですが本当の専門家は難しい話を難しくお話しするのではなく、本当に深い理解に至っているからこそ、難しいことを門外漢の方にも分かりやすくお話ができる人達なのではないかな、と思うようになりました。

 縁あって蘇生教育のインストラクターをさせて頂いていたことがあります。その時に大切にするように教えて頂いたのは「自分が知っていることを話す」、ではなく「相手が聞きたいことを相手が興味を持って理解できるように話す」のが大切ということです。

 結局、自分が話したいことを話すのではなく、相手のために話すと言うことです。会話ってキャッチボールの様な物ですので、投球して終わりではなく、キャッチャーミットに入るまで自分の投げた球を見ていないといけない、ということでしょうか。

 私の仕事の場合は病状説明の時間ですね。御自身の病気は御自身で御理解頂きたいので、できるだけ興味を持ってもらえるように専門用語はできるだけ使わないようにしているんですが、上手くいっているのでしょうかね?

 評価という物は自分がする物ではなく、他人がすることです。しかもなかなかその評価を伺うチャンスがあるわけではありません。「ボク、説明したし・・」ではなく、謙虚に評価を受けて改善していかないといけないですね。

 相手が理解しやすいようにお話しする、意外と難しいことですよね。さて仕事に戻りますか。行ってきます。

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