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2019.06.03

さようなら

 皆さんお元気ですか?今日からは6月です。今日からは衣替えです。衣替えって結構めんどくさいですよね。冬のズボンなんかをクリーニングに出して片付けたり、夏の服がどこ行ったかな?というのは良くある事です。
 先日お話ししたように夏の服・ズボンを問題なく着ることができるのか、これも問題です。

 さて衣替えはさておき、当院のホームページでもお知らせしているように6月1日から北館に新しい建物ができました。名前は「北館(きたかん)」ですが、1階部分はカテーテル検査室3室と新しいCT・MRIが入っています。
 先端画像・低侵襲治療センター(AIMIT/アイミットって言うそうです)といいます。ホームページを見ていただいたらおわかり頂けると思いますが、血管造影・CT・MRIという画像を使って、低侵襲(できるだけ痛くない)治療をしましょう!という感じでしょうか。

 最近、マスコミでも報道されていますように医療も「可能であれば」(←ここ大切!) 低侵襲で済ませましょう、という潮流になってきています。そりゃ、誰だって同じ病気で治療を受けるのであれば、嬉しいですもんね。私だってそうです。

 私も心臓カテーテル検査を専門に勉強してきたのですから「低侵襲」は以前から自分で考えてきた一つのテーマです。しかし、当科の場合、いつでもどこでも手術に対応してくれる心臓血管外科の裏打ちがあってこそ、低侵襲であるカテーテルで積極的に攻めていくことができるのもまた真実です。
 なぜなら万が一、外科的に治療ができないとなると積極的な治療が難しくなりますし、ロータブレーターは心臓血管外科手術がある程度していない施設では使用できないのです。  
それに心臓血管外科での開心術の方が患者さんにとって有利なこともあります。それをカテーテルに拘泥する必要もありませんし、カテーテルに執着してはいけません。だから「可能であれば」低侵襲、なのです。

 最近、「○○センター」が病院でもはやっていますよね。あれって別に海外の病院みたいに新しい建物ができているわけではないんですよね。組織構造の再構築でしょうか。
もはや循環器内科・心臓血管外科って区別も私が研修医の時とは違って必要ない区分になりつつあるのかもしれませんね。

 その点、AIMITは違いますよ。新しい棟が建っていますから。中はビックリするぐらい綺麗です。ま、おそらく多額の住宅ローンを私達抱えてしまったでしょうから、頑張って働いて返済しないといけないんでしょうね、多分。

 昨日6月1日に現在使用しているカテーテル検査室から物品の移動を行いました。所謂引っ越しですね。その引っ越しが一段落した後にカテーテル検査に入ってみました。
 なんか、これまで一緒に頑張ってきた血管造影装置がポツンと淋しそうにいました。人事の魔術か、平成18年1月にツカザキに赴任してきてから私は人事がありません(多分、大学に嫌われたのでしょう・・ハハハ)。
 12年間、一緒にやってきた血管造影装置です。笑われるかもしれませんが愛着もありますし、思い出す症例もあります。機械のクセも分かっています。
でももうお別れで新しいカテ室が安定して稼働したら廃棄処分になっちゃうんですよね。

 なんとなく機械が「淋しいよ・・」って言っているような気がしました。私自身、この血管造影装置で、どれぐらい手術(検査ではなく)をやってきたのでしょうか。正確には分かりませんが、心臓だけでも1000件は十分越えていると思います。だって学会登録と専門医試験の時に数えた症例だけでも1000はありますから。

 1例1例、その時の楠山のベストを尽くして症例を積み重ねてきたつもりですが、そこで手術手技を育てて貰ってきたことは確かです。自分でも数年前と今とでは少し考え方が変わったかな、と思うこともあります。この数年でも成長しているのかもしれません(もしくは退化・・)。
 その成功も失敗も成長も停滞も見てきてくれていた血管造影装置となると思い入れもひとしおです。ちゃんとメンテナンスもしていたし大事に使って標準寿命より十分長い12年間を頑張ってきたわけです。ま、今年に入ってからは画像の質の低下かそれとも楠山の老眼の発症か造影が見えにくいときはあったけどね。

 いつかは訪れる別れとは言え、新しい機械 (被曝量も低下します、これも患者に優しいですね) を使うのは楽しみですが、その日が来ると淋しくなりました。そんなことを考えているのは私だけでしょうけど。
 カテーテルやステントを置いていた棚を部屋の外に出してみると結構広いんですよね。使っているときは手狭さを感じていたのに。

 お疲れ様。君のおかげでここまで来ることができたよ。君の後輩 (次の機械も同じ会社です) が来たから、バトンタッチだね。これからも引き続き頑張るよ。長いこと頑張ってくれてありがとう。ゆっくり休んで下さい。さようなら。

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