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2020.01.18

鬼の霍乱

 こんにちは。皆さんお元気でしょうか?新年になってから寒い日が続きますね。昨年のブログ以降、当科でも緊急が立て込んでおりました。誰だって年末年始を病院で過ごしたい人はいないですよね。とは言ってもなかなか上手くはいかないものです。病院に顔を出してみると休日なのか、少しましな平日なのかよく分からない状況でした。
 さて年末年始が終わり通常業務に戻った頃、いつもは比較的寒さに強い私が外に出ると寒いな、と感じるようになりました。珍しいことだと思い、研修医の先生に「ちょっと風邪ひいたかな・・うつしたら治るかも・・」とその時はアホなことを言っておりました。

 火曜日も全身倦怠感は自覚しながらも熱を測っても36℃台・・・。関節少し痛いけどな・・と思いつつ予定されていた手術をこなし、術後カテ室で振りかえっていたら以前指導していた研修医の先生から心筋梗塞症の御紹介を頂きました。その先生、脳外科志望ですが心電図異常をちゃんと見抜いてくれました。3ヶ月でも一緒に勉強した甲斐があるってもんです。
 ご指名頂いたなら、ちょっとしんどくてもそれに応えるのがプロっちゅーもんです。「いつも通りの手術」をさせて頂き(御高名な先生が仰っていました。不遜ですね・・)、そんなこんなで一日が終わり帰宅してすぐに寝てしまいました。

ふと目が覚めると寒気がスゴイ、節々が痛む様になりました。流石にここまで来るとこのヤブ医者も何となく診断に至ります。何とか当院の救急外来に「あのー」って言いながら駆け込みました。
最後の緊急カテに付いてくれていた看護師さんが「終わったとき眼の辺りがポワーってしてたもん」と言いながら検温すると39.3℃!そのまま、例の鼻の中を「ぐりぐり」されてインフルエンザAの診断を頂きました。

その場で吸入薬を投与され二重にマスクして同僚の先生方に担当患者さんの申し送りをして、そそくさと病院を離れたわけです。そこで私を助けてくれたのはコンビニさん。自宅に立てこもることができるだけの飲食物と熱さまシートを買って帰宅しました(利益相反ないですよ!)。前のブログと言ってること矛盾しますが、深夜にやってくれていて助かりました!ある種のインフラですよね。

お陰様で翌日には解熱を得ることが出来、予定されていた手術患者さんの主治医変更や日程変更をお願いしてからは床に伏しておりました。
昼の自宅にいることはないですし、何もできずに寝ているって経験もお陰様で余り有りませんでした。昼間の自宅って独りでいるとスゴく静かなんですよね。立つとふらつきますので最低限しか動かず(動けず?)、自分が立てる音もしません。時計の秒針が立てる音が聞こえました。脈拍 60 回の洞調律ですね。って思うのは循環器内科医の性でしょうか?

 熱があるときは意識が戻ったり、いつの間にか寝ていたりですが、少し熱が下がってくると色々な事を考えますよね。同僚の先生からのお見舞いにも有りましたけど、ゆっくりさせて貰いました。昔読んだ小説も少し読んでみました。それはそれで面白かったですよ。本って読み返すと面白いことありますよね。

 色々考えましたけど、やっぱり一番自分にとって残念だったのは、自分のコントロールができなかったことでしょうか。実は我々医師という職業もスポーツマンと似たところがあると思っています。
 これは研修医時代の先輩からの指導ですが・・、
 外来とか救急対応、手術ってやっぱり集中力を使います。私達の仕事はそこにありますので、そこで自分の最大限の実力を出せるような状況でなければなりません。勿論、機材・人的資産(スタッフのこと)、環境(慣れた手術室)など構成する物は沢山有りますが、自分の体調を本番に合わせることは非常に重要です。

 これって何処でも言われていることですよね。私の場合はオーケストラでも蘇生教育での教育プログラムでも言われました。仕事の種類にかかわらず非常に重要な事柄なのだと思います。

 年末年始、少し無理をしてきていたのかもしれません。ただ体調を崩して予定手術が延期になってしまっているのですから、皆さんに迷惑をかけた訳です。これは結果責任で
”No Excuse” です。もしかしたら20代の時のようには身体が行かなくなっているのかもしれない。無理をしない程度に頑張るのを今年の目標にしたいと思います。
 うーん、40代は走り続ける一番面白く課題の多い時期と思っているんですけど・・・。

 最後に2年目の時、カテ室に5分遅れてきた時に先輩に言われた言葉を思い出しました。

「楠山君、君にとっては5分だが、患者さん、看護師さん、2人の技師さん、そして俺を合わせた5人分25分をどうやって返すんだい?」

 ホント医療は当時から変わらずチーム医療です。今回はプロ失格ですね。みんなには余計な仕事を増やしてしまった・・と後悔する楠山でした。
 もうちょっと休んできます。皆さんもお身体には十分気をつけて下さい。

 私の検査をやってくれた看護師さんもインフルエンザになったと後日談・・・。申し訳ない話です。

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