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2022.12.01

災害に備える住まいのススメ ~まちの減災ナースからのお話 その3~

こんにちは。まちの減災ナースです。
前回のコラムに引き続き、姫路・西播磨地区の皆さんと一緒に災害に強いまちづくりを目指していけたらと思い、「減災・防災」について定期的なコラムを発信していきます。
今回のコラムは、「今すぐできる7つの備え」のその3、「あなたのお宅は地震に耐えられますか?」1)についてです。

 

未曽有の出来事に備えて

皆さんがお住まいの建物や、職場の建物は突然の地震にどれだけ耐えられますか?

災害は未曾有(みぞう)にやってきます。
未曾有とは、「いまだ曾(かつ)て起こったことがないこと。」
と広辞苑には書かれています。

災害が全て予測できて準備できれば万全に回避できるのですが、地震などの自然災害には、想像を超えたいまだ曾て起こったことがないことが突然やってきます。

ご自分が今居る場所が、安全なのかどうか。
それを知っておくことは十分な備えになります。
それでは、一緒に調べていきましょう。

 

あなたのお宅は、何年に建てられましたか?

家屋の倒壊によって、ケガをされたり不幸にも亡くなられたりするケースもあります。
さらに、火事の発生や倒壊家屋による道路閉鎖などを引き起こし、多くの二次災害(最初に発生した災害を導線に、別の災害が発生すること)を発生させる原因にもなります。2)

昭和56(1981)年に、住宅の建物の強さを定める基準が大きく変わりました。
この年以降に建てられているかどうかが、ご自分の家の強さを知る1つの目安にもなります。1)

と言っても、自宅の修繕にはお金や時間も必要になってきます。
詳しくは、お住まいの市区町村役場の防災担当課に相談してみてください。

点検や整備をこまめに行うことは、減災に重要な役割を果たします。
万が一の際にも補修や再建の助けとなる地震保険などについても、ご家族と話し合ってみるのもいい機会だと思います。

 

地震の豆知識:P波とS波について

地震にはP波(縦波)とS波(横波)があります。

地震が発生したときにP波とS波は同時に発生していますが、実は速さに違いがあって、P波はS波より約1.7倍速く到達することになります。
つまり、縦揺れが起こって次に横揺れが起こるということです。

これは、震源からの距離が遠くなればなる程、その差(S-P(時間))は大きくなります。
このP波の到着時間とS波の到着時間の差を計算して、震源の位置を特定したり、早期の避難行動に利用されています。
この仕組みを使っているのが、気象庁の緊急地震速報になります。3)

また、
P波・・・固体や液体・気体に伝わる
S波・・・固体のみに伝わる
と言われています。

さらに、地震エネルギーの大きさは、P波の方がS波に比べて小さい(P波<S波)と言われています。
地震の前に、「地響きがする」とか、「鳥の様子がおかしい」「海の様子がおかしい」など、地震の予兆のようなものがP波に該当するものであるとも言われています。

ただし、直下型のように震源から近い場所の地震は、P波とS波の差がほとんどないために、いきなり激しい上下の振動が起こり大きな被害が発生すると言われています。

 

被害を少なくするために、できることから

耐震補強を含む耐震化は地震などの自然災害を考えたとき大切なことですが、まずはケガをしないような取り組みや、物が倒れない工夫は今からできることです。
これは減災に大変効果的ですので、是非取り組んでいきましょう。

自宅の家具配置を見直す!4

災害時には転倒した家具の下敷きになったり、物が散乱して避難できなくなってしまうことがあります。
家の中を一度見直して、家具や物の配置を見てみましょう。

1.胸より高い位置にはなるべく置かない

どんなものでも高い位置にあると、落下し家具が転倒することによってケガをする可能性があります。
家具を選ぶ時には、胸より低い高さの家具を選びましょう。
物を高く積み上げなければ、家具が倒れてもケガの発生は低く、避難経路をふさぐ可能性も低くなります。

2.本棚は入口から遠くへ配置する

避難通路を確保するために、部屋の入口付近には家具を置かないことがベストです。
背の高い家具や、中身が飛び出す可能性がある本棚などは、入口から一番遠くへ配置することをオススメします。
また、家具やテレビは転倒防止のねじ止め固定タイプのポール式器具で固定するのが理想的です。

 

家具はこんなふうに倒れます

家具は安定させるためにある程度の重量(W)があります。
中身も均等に整理しておく必要がありますが、通常真下に重心(G)が働くので、激しい揺れがなければ倒れることはありません。

しかし、そこに地震力(P)が働くと、壁側ではない前面の下の部分が回転の中心点(A)になります。
すると、家具は簡単に前に傾きます。

さらに、強い地震力(P)が働くと、元々の重心(G)の位置が回転の中心点(A)の起点より前方に移動します。
重心が移動することによって不安定になり、回転の中心ライン(a)を超えると家具は倒れてしまいます。

家具は大変重いものです。
中身が入っていると、簡単に金属を潰してしまうほどの力が発生します。
そうならないためにも家の中を一度見直して、家具や物の配置を見てみましょう。

たとえば、家具の配置と就寝の位置を考える場合、壁を背にした家具は前に倒れますから、就寝の位置は家具の高さ分だけ離すか、家具の脇に決めた方が安全です。

是非、確認してみてください。

 

その他の豆知識

枕元に置いておくと安心です

救助を呼ぶには笛がとても役に立ちます。
家具に押されて身動きが取れなくなったり、部屋に閉じ込められた場合、長時間大きな声で助けを呼び続けるのは困難です。
是非、ご自分の非常持ち出し袋に追加するか、枕元に置いておいてください。

スリッパ(靴)

災害時は、床に窓ガラスやテレビの液晶画面・食器の破片などが散乱し、非常に危険です。
このままですと避難できません。
そのため、足を守るために折りたたみ式のスリッパなどがあると便利です。

懐中電灯

懐中電灯は常備しておきましょう。
夜中の地震で停電が起きると、避難するのに時間がかかります。
携帯のライトで代用できると思いがちですが、携帯は大きな揺れで飛んで行ってしまい、暗闇の中探すことになります。
また、携帯電話は家族や救助を呼ぶための貴重な手段です。
いつ充電できるかわからないので、大切に使いましょう。

 

今回は、減災の7つの備えから「あなたのお宅は地震に耐えられますか?」についてでした。
是非、この機会にご自宅の家具や寝具の位置を確認してみてください。
今回のコラムが、みなさんの平時の安心につながりますように。

次回は、「災害から命を守る」についてです。

 

 

 

引用・参考文献

1) 内閣府(防災担当):減災のてびき-今すぐできる7つの備え-,2009年3月.
2)白濱龍興:ひとりひとりの『災害対策』改訂版,内外出版株式会社,2008年5月.
3)気象庁国土交通省ホームページ:https://www.data.jma.go.jp/eew/data/nc/shikumi/shikumi.html
4)片桐隆雄:自衛隊防災BOOK,第15版,株式会社マガジンハウス,2019,2.
5)総務省消防省ホームページhttps://www.fdma.go.jp/publication/database/kagu/post11.html

 

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